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Lenti-X GoStix Plus Q&A

Lenti‑X GoStix Plusは、レンチウイルスのパッケージング後に、わずか20 μlの培養上清を用いて、迅速、簡単にウイルス液中のレンチウイルス量を正確に測定できる製品である。
サンプルをLenti‑X GoStix Plusカセットにアプライすると、10分後にアプライしたレンチウイルス量に応じた強度のテストバンドがカセット上に現れる。Lenti-X GoStixアプリを起動したスマートフォン、または同等のデバイスを用いてカセットを撮影するだけで、テストバンドとコントロールバンドの強度からウイルス力価(GoStix Value: GV)が算出される。
Lenti‑X GoStix Plus操作動画
Lenti-X GoStix Appを使用した結果分析
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Q1 レンチウイルスの力価測定にLenti‑X GoStix Plusを用いるメリットは?
A1.Lenti‑X GoStix Plusは、迅速、簡便な方法で正確にウイルス力価を調べることが可能です。従来から実施されているqPCR、ELISA、機能性アッセイなどの測定法は、操作が繁雑で時間がかかるため、ウイルス産生時の培養時間のモニタリングや多検体の測定に最適とは言えません。Lenti‑X GoStix Plusは、20 μl の培養上清をGoStixカセットに滴下して10分後にスマートフォンのカメラで撮影するという簡単な操作でウイルス力価を測定することができます。専用アプリにデータを記録し、測定結果をEメールで送信することも可能です。図1にLenti‑X GoStix Plusと従来法の所要時間を示します。
レンチウイルス力価測定に用いられる主な方法と所要時間の比較
図1.レンチウイルス力価測定に用いられる主な方法と所要時間の比較

Lenti‑X GoStix Plus:イムノクロマト法により培養上清中のレンチウイルスのP24を検出
qRT-PCR:qRT-PCR法によりウイルスのRNAゲノムを定量
ELISA:ELISA法によりP24キャプシドタンパク質の量を測定
PCR:qPCRによりゲノムDNAに挿入されたプロウイルスDNAを検出
IFU(FACS):FACSでRFP/GFP陽性細胞を解析することによりウイルス感染細胞数を計測
IFU(Selection):細胞集団中の薬剤耐性コロニー数を計測することによりinfectious unit(IFU)を測定

Q2 p24とは何か?

A2.研究用として用いられる組換えレンチウイルスには、エンベロープタンパク質、マトリクスタンパク質、ウイルス核タンパク質などの構造タンパク質が発現しています(図2)。P24はレンチウイルス粒子のキャプシド(殻)を構成する主な構造タンパク質で、核キャプシドタンパク質(p6、p7)、マトリクスタンパク質(p17)と共にgag遺伝子にコードされています。
Lenti‑X GoStix Plusやp24 ELISAはウイルス上清に含まれるレンチウイルスのp24キャプシドタンパク質量を特異的に測定するようにデザインされています。P24の量はウイルス感染力価にダイレクトに相関します。

レンチウイルス粒子
図2.レンチウイルス粒子

P24はレンチウイルスキャプシドの主な構成要素である。

Q3 GoStix Value(GV)とは何か?

A3.Lenti‑X GoStix Plusによる力価測定では、Lenti X GoStixアプリでGoStixカセットをスキャンし、テストバンドとコントロールバンドの画像を取り込み、各バンドの強度を測定して(図3)計算した結果をGoStix Value (GV)として表します。カセット上のテストバンドの強度はウイルス上清中のp24の量の応じて高くなり、infectious unit(IFU)の増加と相関します。
ELISA法で測定されたp24タンパク質量やqPCRで測定されたウイルスゲノムのコピー数は、その結果が感染力価と相関することが知られています。同じ様に、GVも感染力価と相関します(図4,5,7)。また、p24タンパク質量やウイルスゲノムのコピー数の場合と同様に、それぞれの実験に最適なGVは、ターゲット細胞の種類、必要とされるMOI、使用するレンチウイルスベクター、パッケージングシステムなどの要素によって異なります。

Lenti‑X GoStixアプリの画像
図3.Lenti‑X GoStixアプリの画像

Lenti‑X GoStixアプリは、スマートフォンのカメラで撮影した画像からテストバンド(T)とコントロールバンド(C)の強度を測定し、バンド強度の比からGoStix Value(GV)を算出している。

Q4 GoStix Value(GV)と感染ユニット(IFU)はどの程度正確に相関するか?

A4.サンプル濃度の検討(図4)やパッケージングシステムの比較(図5)で、GVとIFUの高い相関性が示されています。

Lenti‑X GoStix Plusと感染力価(IFU)との相関性
図4.Lenti‑X GoStix Plusと感染力価(IFU)との相関性

Lenti‑X Packaging Single Shots レンチウイルスパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製し、得られたウイルスサンプルを段階希釈した。希釈液をLenti‑X GoStix Plusカセットに加えて解析を行った。また、各希釈サンプルをHT1080細胞に感染させて正確なウイルス力価(IFU/ml)を求めた。予めテストサンプルと同じパッケージングシステム、同じ培養時間によって作製した標準ウイルスを用いてGVからIFU/mlへの換算率を求めておき、段階希釈サンプルのGVからウイルス力価(IFU/ml)を算出した。
Lenti‑X GoStix Plusの結果から計算したIFU/mlと実際に細胞に感染させて測定したIFU/mlとの相関性を示した。

異なるパッケージングシステムでの Lenti‑X GoStix Plusと感染力価(IFU)との相関性
図5.異なるパッケージングシステムでの Lenti‑X GoStix Plusと感染力価(IFU)との相関性

市販の3種類のレンチウイルスベクターおよびパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製した。それぞれのウイルスサンプルを希釈し、Lenti‑X GoStix Plusカセットに加えて解析を行った。また、それぞれの希釈サンプルをHT1080細胞に感染させ、正確なタイター(IFU/ml)を測定した。 予めテストサンプルと同じパッケージングシステム、同じ培養時間によって作製した標準ウイルスを用いてGVからIFU/mlへの換算率を求めておき、それぞれの希釈サンプルのGVからウイルス力価(IFU/ml)を算出した。

Q5 Lenti‑X GoStixアプリのダウンロード先は?

A5.Lenti‑X GoStix アプリは、Apple StoreかGoogle Playからダウンロードできます。
『Lenti-X GoStix』で検索してください。

Q6 Lenti‑X GoStix アプリがサポートされるデバイスは?

A6.iOS9以上を搭載しているiPhone 5以降の全てのiPhone、およびAndroid v4.4以降のAndroidデバイスで使用可能です。

Q7 GVとIFU/ml、p24タンパク質量 はどの様なレベルで相関するか?

A7.GVとIFU/ml、p24タンパク質量は一般的な比較対照実験と同じレベルで相関します。ELISAとLenti-X GoStix Plusの比較データを図6に示します。

Lenti-X GoStix PlusとELISAベースによる力価の比較
図6.Lenti-X GoStix PlusとELISAベースによる力価の比較

Lenti-X Packaging Single Shots レンチウイルスパッケージングシステムを用いてZsGreen1発現レンチウイルスを作製した。HT1080細胞にウイルスを感染させ、フローサイトメーターによってウイルス感染効率(%)を調べた。また、Lenti-X p24 Rapid Titer Kitを用いてウイルスのp24値を、Lenti-X GoStix Plusを用いてGoStix Valueをそれぞれ調べた。HT1080感染のM.O.I.と感染効率をプロットし、それに対するELISAおよびGoStix Valueの結果の同等性を検証した。蛍光顕微鏡の写真は感染48時間後の細胞の様子を示している。

Q8 どのような条件がGoStixの力価に影響するか?

A8.Lenti‑X GoStix Plusと他の方法の測定結果を比べる場合には以下の点を考慮すべきです。
レンチウイルスパッケージングシステム、レンチウイルスベクター、トランスフェクション法、培養時間、スキャニングデバイス
比較する実験間でこれらの条件が異なる場合は、GVとIFUの換算率を改めて確認することをお勧めします。

Q9 ウイルス上清のサンプリング時期はGoStix Valueに影響しますか?

A9.GoStix Value(GV)はレンチウイルスのp24タンパク質量に比例しており、サンプリング時期が影響します。図7に示すように、パッケージングシステムやトランスフェクション法などが同じでも、p24タンパク質は活性ウイルス粒子よりも安定なため、上清回収が遅くなるとGVも高くなります。さらに、GVとウイルス力価(IFU/ml)の比はサンプリング時期によって変わるため、GVから力価を計算する時や実験間の比較のためには、ウイルス上清回収時期を常に一定にする必要があります。

p24タンパク質産生とGV値は上清回収時期で変化する
図7.p24タンパク質産生とGV値は上清回収時期で変化する

ZsGreen1発現レンチウイルス調製はLenti-X Single Shotsを用いてマニュアルに従って2連で行い、各時間に培養上清を回収した。上清をLenti-X GoStix Plusを使用してGVを解析した。各時間のウイルス力価(IFU/ml)はHT1080細胞への感染で測定した。

Q10 シグナル検出までの10分間は必要か?

A10.十分な発色時間を置かないと再現性の良い結果が得られず、実験間の正確な比較ができません。アプリで、10分間が経過する前に、Skipボタンを押すと、警告が表示されます。

Q11 Lenti-X GoStix Plusはスマートフォン無しでも使用できますか?

A11.バンド強度をスキャンしない場合、定性的に検出できます。

Lenti-X GoStix Plusでの定性結果
図8.Lenti-X GoStix Plusでの定性結果

スマートフォンが無い場合、パッケージング細胞の培養上清中に十分なウイルスが含まれ、回収・精製に適している場合、GoStix Plusのテストバンドに明瞭なラインが現れます。5×105 IFU/ml以上の力価を検出できます。
IFU:ウイルス力価はHT1080細胞に感染させフローサイトメーターで測定

Q12 Lenti-X GoStix Plusでは、なぜ検量線作成が不要か?

A12.p24 ELISAs やpRT-PCRアッセイなどの他の定量キットでは、検量線からサンプル値を測定しています。しかし、Lenti-X GoStix Plusでは、各ロットごとの検量線はタカラバイオで作成し、アプリ上にアップロードしているため、ユーザー自身が作成する必要はありません。

Q13 なぜ、アプリにロット番号を入れるのですか。ロット番号はどこに書かれていますか?

A13.ELISA法と同様に、ロットによって検量線がわずかに違っているため、正確なデータを得るにはアプリにロット番号を入力する必要があります。ロット番号はGoStixカセットパウチのQRコードをスキャンするか、製品ラベルに記載されている番号をマニュアルで入力できます。

Lenti-X GoStix Plusでの定性結果
図9.キットのロット番号はQRコードをスキャンするか、マニュアルで入力
Q14 モバイルはインターネットに接続する必要があるか?

A14.アプリを初めて使用する時は、インターネットに接続し、キットのロットの検量線をダウンロードする必要があります。アプリはロット別の検量線を使用してGVを計算します。新しいロットのGoStixを購入されるごとに、インターネット接続し新ロット用の検量線をダウンロードする必要があります。

Q15 ウイルス量がGoStixの測定範囲外の場合は?

A15.正確な結果を得るためには、Test bandがControl bandの強度より低いことが重要です。両バンドの比が1に近いほど、サンプルは検量線の範囲を超えている可能性が高くなります。比率が1に近い場合は、2倍希釈したサンプルで再度測定し、下図の矢印に示しているようにアプリに希釈率を入力します。

ウイルス量がGoStixの測定範囲外の場合の設定
Q16 アプリにデータが保存されますか?

A16.はい。結果は主メニューの”Results history“に保存されます。データ紛失しないように、下図矢印で示す各データページの”Share”ボタンを押して、データをメール送信することができます。

アプリへのデータ保存方法

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