Capturem™ IP & Co-IP Kit

Capturemに関するQ&A

抗体・タンパク質の精製においては、どのような規模の実験でもより迅速で効率的な工程が常に必要とされています。
Capturemの膜テクノロジーは、細胞上清のような複雑なマトリックスから数分で直接タンパク質を精製することが可能です。他の精製技術に対応していない添加物が含まれたサンプルからでさえ、高純度かつ濃縮された抗体やHisタグタンパク質を得ることができます。

Capturemテクノロジーに関する質問

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Q1 Capturemプレートとカラムは再使用可能か?
A1 Capturem製品は使い捨てとして設計されており、再使用のテストは実施していません。
Q2 膜に結合したタンパク質や抗体のほとんどを回収するために何回の溶出が必要か?
A2 溶出の回数は、タンパク質の種類に依存します。HisタグとProtein Aシリーズのキットでは通常1~2回、Protein Gシリーズとストレプトアビジン(例:Ab-Ab capture)のキットでは2~3回の溶出が必要となります。
Q3 Capturemプレートとカラムの収量や容量はどのくらいか?
Q4 遠心分離や真空ろ過のステップの間にメンブレンが乾いてしまうことに問題はあるか?
A4 遠心分離や真空ろ過、陽圧マニフォールドのステップでのメンブレンの乾燥による問題は発生していません。遠心分離後、3分で液体は完全に除去される想定です。
Q5 Capturemプレートとカラムの保存条件は?
A5 Capturem製品は室温で保存できます。
Q6 プレートとカラム添加前にサンプルの清澄化作業は必要か?
A6 遠心による清澄化をおすすめします。もし目詰まりが起こった場合は、ポアサイズが1.2 μmより小さいフィルター(例:0.8 μmのろ過ユニット)を用いてろ過することをおすすめします。
DNase Iやリゾチームなどの使用で粘性が生じたサンプルの取り扱いについてはxTractor Buffer and xTractor Buffer Kit User Manualをご覧ください。
Q7 Capturemメンブレンが使用可能なpH範囲は?
A7 Capturemメンブレンは高安定性のナイロン系メンブレンで、pH1~13で安定です。各Capturem製品の至適pH範囲は、各メンブレンの特定の官能基に依存し、それぞれのProtocol-At-A-Glanceに明記しています。例えば、Protein AシリーズではpH8、Protein GシリーズではpH5をおすすめしています。

Capturemキットに関する質問

Capturem Protein A・Protein Gについて

Q8 メンブレン上で抗体やタンパク質を標識する時、インキュベーションは必要か?
A8 インキュベーションは必要ありません。メンブレン内で局所的に高濃度となるため、標識反応は非常に速く起こります。ビオチン-NHSや蛍光-NHSを用いたアミン共役でのProtein Gミニカラムの使用について、データやプロトコールを、Achieving rapid antibody labeling with Capturem technology” tech noteでご確認いただけます。
Q9 Capturem Protein A 96-Well Plate(終売)はGEヘルスケア社のMabSelect SuRe PreDictor platesと似ているか?
A9 類似点はあります。しかし、Capturem Protein A 96-Well Plate(終売)は非常に早いプロトコールで、40~60 μgのモノクローナル抗体を得ることができます。

Capturem His-Tagged Purificationについて

Q10 Binding buffer中にイミダゾールを使用できるか?
A10 多くのレジン系のプロトコールとは異なり、Binding bufferにイミダゾールを使用することをおすすめしません。
Q11 メンブレンはニッケルを使って再生できるか?
A11 再生できません。
Q12 Capturem His-Tagged Purificationはどのようなタンパク質に対応しているか?
A12 Capturem His-Tagged Purificationは、分泌・非分泌に関わらず、バクテリア、酵母、昆虫、そして哺乳類の発現システムから抽出したタンパク質でテストしています。この製品は、標準的なHisタグ精製のレジンに適したどんなタンパク質でも使用可能です。
Q13 コバルトやFLAGタグベースのCapturemカラムは販売しているか?
A13 いいえ。コバルトやFLAGタグベースのCapturemカラムは販売していません。

Capturem Trypsin・Captuem Pepsinについて

Q14 Capturem Trypsinを用いたトリプシン消化は室温で反応するか?
A14 はい。Capturem Trypsinのプロトコールは室温で実施できます。タンパク質にもよりますが、カラムにロードする前にサンプルを還元とアルキル化をすることをおすすめします。
Q15 Capturem Trypsinで得られる切断パターンと、溶液中でトリプシン消化を行って得られる切断パターンには違いがあるか?この2つの方法は同じペプチド配列が得られるのか?Capturem Trypsinは溶液中でトリプシン消化を行うのに比べて、より誤切断しやすいことはあるか?
A15 Capturem Trypsinと溶液中でのトリプシン消化を比較すると、切断パターンと特徴的ペプチドの強度にいくつかの違いがあります。Capturem Trypsinを使った場合は、溶液中でトリプシン消化を行った時よりもある特徴的ペプチドでは高く、他ペプチドでは低い結果となりました。
Q16 Capturem Trypsin Miniprep ColumnsとCapturem Pepsin Miniprep Columnsは4℃で保存する必要があるか?
A16 いいえ。これらのカラムは室温での保存をおすすめします。

Capturem Streptavidinについて

Q17 素早く酵素反応を行うために、酵素をビオチン化してCapturem Streptavidinのカラムやプレートにロードすることができるか?
A17 はい。Capturem Streptavidinはビオチン化したどんな酵素でも使うことができます。ただし、ビオチン化によって活性が阻害されていないかどうか確認しておく必要があります。
Q18 Capturem Streptavidinは細胞にも使用できるか?
A18 Capturemメンブレンのボアサイズは1.2 μmのため、細胞はメンブレンを通り抜けることはできないと考えられます。弊社のxTractor Bufferで調製した細胞ライセートでメンブレンのテストを実施し、Capturem製品で使用可能であることを確認しています。
Q19 Capturem Streptavidinでビオチンベースの免疫沈降はできるか?
A19 はい。弊社でビオチン化抗体の捕捉テストを実施しました。原理上、Capturem Stravidinはビオチン化リガンドを使った場合も、弊社のCapturem IP & Co-IP Kitと同様に機能すると考えられます。

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