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平滑化:DNA Blunting Kit標準プロトコール

1.末端平滑化反応
■操作手順
  1. マイクロ遠心チューブ内で以下の反応液を調製し、全量を9 μlにする。
    突出末端インサートDNA*1(0.1 pmol以上10 pmol程度まで)
    10×Buffer 1 μl
    滅菌蒸留水 up to 9 μl
  2. DNA末端のアニーリングを防ぐため、70℃で5分間保温した後、37℃の恒温槽に移す。
  3. T4 DNA Polymeraseを1 μl加え、ピペッティングによりおだやかに混和する(Vortex等による激しい撹拌は避ける)。
  4. 37℃で5分間保温する*2。(時間厳守!)
  5. Vortex等で激しく撹拌する。
    (DNA濃度が高い場合は、DNA Dilution Bufferを最終濃度1 μg DNA/50 μlになるように加え、Vortex等で激しく撹拌する。Vortexによる撹拌で酵素はほとんど失活するが、過剰の反応を避けるため氷水中に置き、すぐ次のライゲーション反応を行うこと。すぐ次の操作に移らない場合は、フェノール処理、エタノール沈殿してからDNA Dilution Bufferに溶解させ、-20℃で保存する。)
*1 DNAはエタノール沈殿等で精製したものを用いる。
*2 サンプルDNAのGC含量が低いと考えられる場合(例:ミトコンドリアのDNA等)には、反応を25℃で行うこと。
2.ライゲーション反応
A.プラスミドベクターに外来DNAを挿入する場合
  1. 末端を平滑化したインサートDNA適当量*3と脱リン酸化したベクター*4(50~100 ng)を含むDNA溶液(DNA Dilution Buffer中、5~10 μl)を用意する。
  2. A-1の4~8倍量のLigation Solution Aを添加し、よく混合拌する。
  3. A-1のDNA溶液と等量のLigation Solution Bを添加し、よく混合する。
  4. 16℃で30分間保温する。
  5. 形質転換を行う(コンピテントセル100 μlあたり、A-4の溶液20 μl以下)。
*3 ベクターとインサートDNAの混合比(モル比)は、ベクター1に対して、インサート5~10を推奨。
*4 脱リン酸化ベクターDNAの調製方法については「Alkaline Phosphatase(BAP, CIAP)による脱リン酸化反応」を参照。

B.直鎖状DNAの分子内ライゲーション(self circularization)の場合
使用方法はA. と同じである。ただしライゲーション反応に用いるDNA濃度は希薄なほど、またコンピテントセルに加えるDNA量が少ないほど、高い形質転換効率が得られる。

C.リンカーライゲーションの場合
使用方法はA. と同じである。ただしリンカーが不安定な構造(AT結合が多い、塩基数が少ない)の場合は、反応温度を4~10℃にすること。
使用上の注意
  • DNA Blunting Kitは、5’突出末端が脱リン酸化されたDNAでも平滑化できますが、3’陥没末端にリン酸基を持つDNAは平滑化できません。ショットガンクローニングの際、ソニックでDNAを分解すると、3’陥没末端にリン酸基を持つDNAが含まれる可能性がありますので注意してください。
  • Ligation Solution A、Bは氷水中でVortex等により撹拌しながら融解させ、使用する直前にもう一度混合してください。凍結融解による失活はありません。
  • 形質転換の際、フェノール処理~エタノール沈殿を行う必要はありません。ライゲーション後の全DNAを回収する場合は、直接エタノール沈殿を行ってください。
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