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Protocols

O-157 (ベロ毒素1型、2型遺伝子) PCR Typing Set

菌体アルカリ熱抽出サンプルからの検出例
 (O-157 PCR Typing Set)

A.菌体アルカリ熱抽出サンプルの調製
食品培養液からの腸管出血性大腸菌のDNA抽出には、下記のアルカリ熱抽出法を推奨する。

【アルカリ熱抽出法】
食品培養液100 μlを1.5 mlまたは2.0 ml容量のねじ口チューブに採取する。
  | ← 10,000×g、10分間遠心して上清を除く。
  | ← 沈渣に100 μlの50 mM NaOH Solution(滅菌済み)85 μlを添加し、100℃で10分間加熱処理する。
  | ← 1M Tris-HCl (pH7.0)(滅菌済み)15 μlを加えて中和する。
  | ←2,000~10,000×gで10分間遠心する。
上清を検体とする

*食品培養液は、それぞれ適切な標準プロトコールに従って食品サンプルから調製したものを用いる。
B.PCR反応
  1. PCRチューブ に以下の反応液を氷上にて調製する。
    <VT1の検出>
    反応液組成 液量 終濃度 
    10×Ex Taq Buffer 5 μl [1×]
    dNTP Mixture(各2.5 mM) 4 μl 各200 μM
    EVT-1 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    EVT-2 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    菌体熱抽出サンプル 5 μl  
    TaKaRa Ex Taq 0.25 μl 1.25 U/50 μl
    滅菌精製水 34.75 μl  
    Total 50 μl  

    <VT2の検出>
    反応液組成 液量 終濃度 
    10×Ex Taq Buffer 5 μl [1×]
    dNTP Mixture(各2.5 mM) 4 μl 各200 μM
    EVS-1 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    EVS-2 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    菌体熱抽出サンプル 5 μl  
    TaKaRa Ex Taq 0.25 μl 1.25 U/50 μl
    滅菌精製水 34.75 μl  
    Total 50 μl  
    Negative Controlとしてサンプルのかわりに滅菌精製水を添加したものを用意する。
    (1回のPCR反応に1本でよい)


  2. PCRチューブに以下のコントロール反応液を氷上にて調製する。(1回のPCRにつき1本でよい)
    <VT1用コントロール>
    反応液組成 液量 終濃度 
    10×Ex Taq Buffer 5 μl [1 × ]
    dNTP Mixture(各2.5 mM) 4 μl 各200 μM
    EVT-1 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    EVT-2 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    Control template EC2 0.5 μl 50 pg/50 μl
    TaKaRa Ex Taq 0.25 μl 1.25 U/50 μl
    滅菌精製水 39.25 μl  
    Total 50 μl  

    <VT2用コントロール>
    反応液組成 液量 終濃度 
    10×Ex Taq Buffer 5 μl [1×]
    dNTP Mixture(各2.5 mM) 4 μl 各200 μM
    EVS-1 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    EVS-2 Primer 0.5 μl 0.19 μM
    Control template EC3 0.5 μl 50 pg/50 μl
    TaKaRa Ex Taq 0.25 μl 1.25 U/50 μl
    滅菌精製水 39.25 μl  
    Total 50 μl  

  3. PCRチューブをTaKaRa PCR Thermal Cyclerにセットし、PCR反応を開始する。

    PCR条件

    94℃ 1 min 35 cycles
    55℃ 1 min
    72℃ 1 min
    72℃ 10 min 1 cycle
    反応は約2.5時間で終了する。反応後のサンプルは4℃、または-20℃で保存可能である。


  4. 反応終了後、反応液10 μlをアガロースゲル電気泳動する。
    (アガロースゲルは3% Agaroseが望ましい)
C.判定
サンプル中にベロ毒素1型遺伝子が存在すれば、349 bpの増幅産物(バンド)が検出され、2型遺伝子および2型の変異遺伝子が存在すれば、 404 bpの増幅産物が検出される。 また、Positive controlでは、686 bpのバンドが検出される。
電気泳動結果 判  定
1)Primer EVT-1/2を使用した場合、サンプルのレーンに349 bpのバンドが認められる。 ベロ毒素1型遺伝子(VT1)陽性株である。
2)Primer EVS-1/2を使用した場合、サンプルのレーンに404 bpのバンドが認められる。 ベロ毒素2型遺伝子(VT2)または2型の変異遺伝子(VT2vha、VT2vhb、VT2vp1)陽性株である。
3)サンプルのレーンに349 bpまたは404 bpのバンドが認められず、かつPositive Controlのレーンにバンド(686 bp)が検出された。 ベロ毒素遺伝子陰性株である。
4)サンプル、Positive Controlいずれのレーンにもバンドが検出されない。 陽性、陰性を確定できない。何らかの原因でPCR反応が正常に行われていない可能性が高いので、再度PCRを行う。
5)Negative Controlのレーンに349 bpもしくは404 bpのバンドが認められた。 コンタミネーションを起こしていると考えられる。 反応液調製場所、および使用した機器、試薬等を除染したうえで再度検出を行う。
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