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  1. 精製したプラスミド(~10 kb*1)の濃度を測定して10~100 pg/μl*2に希釈する。


  2. 下記に示す反応液を調製する。
    <Mutagenesis PCR反応液組成>
    使用量最終濃度
    PrimeSTAR Max Premix(2×)25 μl
    Primer110 pmol0.2 μM
    Primer210 pmol0.2 μM
    Plasmid(10~100 pg/μl)1 μl
    滅菌蒸留水up to 50 μl


  3. 下記の条件でPCRを行う。
    PCR条件
    98℃10 sec.30 cycles*3
    55℃15 sec.
    72℃ 5 sec./kb

    ※ PrimeSTAR Max DNA Polymeraseを用いた高速増幅システムでは、伸長因子の効果を最大限に発揮させるために3ステップでの反応をお勧めします。


  4. 目的サイズの増幅産物を確認後*4、PCR反応液2 μlをコンピテントセル*5 *6 *7100 μlに添加し、形質転換を行う。
*1 プラスミドサイズが大きくなるに従い、増幅効率とコンピテントセルの形質転換効率(cfu/μgプラスミドDNA)が低下し、形質転換体の出現数は減少する。
プラスミドサイズと形質転換効率の関係の一例を以下に示す。鋳型プラスミド由来のバックグラウンドを見積もる際の参考にしてください。形質転換効率は鋳型の質、配列によって変化し、プラスミドをPCRサイクルに供した後の形質転換ではさらに小さくなる。コンピテントセルに余裕がある場合は変異導入用プライマーなしで反応した場合の鋳型に由来するバックグラウンドをあらかじめ測定することをお勧めします。

プラスミドサイズ  形質転換効率
          (cfu/μgプラスミド)
  3.2 kb      1.0×108
  7.2 kb      1.2×107
  11.7 kb      4.1×106


*2 【重要】 PCR反応液(50 μl)に添加する鋳型プラスミド量は10 pgから100 pgに設定してください。
本法は少量の鋳型プラスミドDNAより、PCRの過程で変異部位を含む形質転換可能な環状二本鎖DNA分子を効率よく作製することを特長としている。PCR反応液(50 μl)中のプラスミドDNA量が100 pgを超えると、鋳型プラスミド由来のバックグラウンドのため形質転換後の変異導入体の取得率が低下する恐れがある。

*3 鋳型プラスミドDNA(10~100 pg)から大腸菌を効率よく形質転換するために十分な変異導入環状二本鎖DNA分子を得るためには、30サイクルの反応が必要である。

*4 目的サイズの増幅産物が少なくても電気泳動で増幅が確認できる場合は操作を継続してください。非特異的増幅産物が混在していても、多くの場合、目的の変異導入体を得ることができる。目的サイズの増幅産物が電気泳動で確認できない場合はPCRからやり直すことをお勧めします。

*5 プラスミドサイズが大きい場合やPCR後の目的サイズの増幅産物量が少ない場合に形質転換体が得にくいことがある。108 cfu/μg pUC118以上の形質転換効率を持つコンピテントセルを使用してください。

*6 エレクトロポレーションにより形質転換を行う場合は、エタノール沈殿などによりDNAを回収してから行ってください。
エレクトロポレーションにおいても高い陽性率で変異体を取得することができますが、変異導入プライマーが効率よく働かず、環状構造をとるPCR産物が少ない場合に、直鎖状のPCR産物が末端の平滑部で連結した(変異導入部位がタンデムに連結した)プラスミドを有するコロニーがバックグラウンドとして生じる場合があるので、ご注意ください。
(通常のケミカルコンピテントセルを使用した場合には、このようなバックグラウンドが生じることはほとんどありません。)

*7 コンピテントセルの種類により、PCR反応液をそのまま添加すると、反応液組成の影響で形質転換が阻害される場合が稀にあります。この場合、PCR反応液を5倍希釈した溶液を使用するか、またはエタノール沈殿によりDNAを回収してから使用することで形質転換体を効率よく取得することができます。タカラバイオのE.coli JM109、DH5α、HST02 Competent cellsを使用する場合は、PCR反応液をそのまま使用しても問題ありません。
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