NucleoBond® HMW DNA

純度の高い高分子ゲノムDNA精製プロトコール(酵素消化を行う場合)

NucleoBond HMW DNA(製品コード 740160.20)

 試薬の準備Buffer H1が沈殿していないことを確認する。
沈殿している場合は50℃で数分間温めて溶解させる。
1.サンプルの準備
50 mlチューブ
培養細胞
107個までの細胞を50 mlチューブで遠心により集める。

動物組織
300 mgまでの組織を細切れにした後、50 mlのチューブに入れる。

バクテリア
50 mlのチューブに20 mgのバクテリアとBuffer H1 1 mlを加えて懸濁する。
この懸濁液にリゾチーム溶液*1100 μlを加えて混合し、37℃で1時間インキュベートする。

酵母
50 mlのチューブに50 mgの酵母とBuffer H1 1 mlを加えて懸濁する。
この懸濁液にzymolyase溶液*2100 μlを加えて混合し、37℃で2時間インキュベートする。

液体試料
2 ml分の液体試料を50 mlのチューブに入れる。
2.溶解Bufferの添加
50 mlチューブ
Buffer H1 5 mlとLiquid Proteinase K 200 μlを加える(リゾチーム処理、zymolyase処理
を行った場合にはBuffer H1を加えて最終液量を5 mlにする)。Vortexで5秒間混合する。
3.サンプルの溶解
50 mlチューブ
時々混合しながら50℃で30分間インキュベートして溶解させる。
4.RNAの分解
50 mlチューブ
Liquid RNase A 100 μlを添加して、転倒混和を行う。
室温で5分間インキュベートする。
5.カラムの平衡化
平衡化
カラムフィルターを挿入したNucleoBond HMW ColumnをBuffer H2 12 mlで平衡化する。
6.Bufferの添加
Bufferの添加
4の溶液にBuffer H2 10 mlを加えて転倒混和する。
7.カラムへの結合5のカラムに6の溶液を添加し、自然落下させてカラムを空にする。
8.フィルターの共洗い
平衡化
Buffer H3 6 mlをカラムフィルターの縁から加え、自然落下で通す。
カラムが空になったら、カラムフィルターを取り除く。
9.カラムの洗浄
カラムの洗浄
Buffer H4 12 ml添加し、自然落下でカラムを空にする。
10.溶出
溶出
カラムの下に50 mlチューブをセットして、Buffer H5 5 mlをカラムに加え、DNAを溶出させる。
11.沈殿
溶出
3.5 mlイソプロパノールを加えて、10回転倒混和を行う。
4,500×g以上室温で10分間遠心して、DNAを沈殿させる。
上清を注意深く除去する。
遠心
12.乾燥
溶出
70%エタノール2 mlを加え、4,500×g以上で室温5分間遠心した後、
注意深く上清を完全に取り除く。エタノールの液滴が見えなくなるまで、
室温で風乾する。(過剰な乾燥は避ける)
遠心
13.DNAの溶解
 
150 μlのBuffer HEを加えて、ゆっくり揺らしながら溶解させる(完全に溶解させるためには
終夜程度の時間をかけることが必要)。以後の実験には広口のピペットチップを使用することが
望ましい。
*1 リゾチーム溶液の調製法
各自で用意したリゾチーム凍結乾燥粉末(比活性50~100 kU/mg)100 mgをDNase freeのチューブに入れて、Buffer HE 1 mlを加えて溶解させる。この溶液は-20℃で6ヵ月安定である。
*2 zymolyase溶液の調製法
各自で用意したzymolyase凍結乾燥粉末(比活性20~100 U/mg)100 mgをDNase freeのチューブに入れて、Buffer HE 1 mlを加えて溶解させる。この溶液は-20℃で6ヵ月安定である。

<注意>
使用時には、詳細は必ず添付の英文説明書を確認すること。

  NucleoBond® HMW DNA