BAL 31 Nucleaseは220~1000塩基前後と大きく切除する目的に適しており、Exonuclease III は数10~数100の少ない塩基の切除に適している。BAL 31 Nucleaseの場合、塩基依存性が強いといわれているため、反応の進みにくいDNAの場合は、塩基の影響の少ないExonuclease IIIを用いて時間をかけて分解するのがよい。生成したDNA fragmentが平滑末端である確率はいずれの場合でも10%前後なので、Klenow Fragment(またはT4 DNA Polymerase)により末端修復を行う方が、ライゲーション効率を高めることができる。

図1 BAL 31 NucleaseによるpBR322 DNA
Ava I フラグメントの分解
DNAは前記条件で、BAL 31により約2,400 base/3 min(約400 base/min/end)の割合で分解された。

図2 Exo III によるpBR322 DNA
Ava I フラグメントの分解
DNAは前記条件で、約1,400 base/40 min(約17.5 base/min/end)の割合で分解された。