Vitronectin EIA Kit

器材コーティングにおけるビトロネクチンのモニタリング例

Human Vitronectin EIA Kit(製品コード MK103)

培養用前処理としてビトロネクチンを器材コーティングする際の固相化効率を比較した。

対象ビトロネクチン
  • E. coli由来組換えVN(20-398)(WAKO code.220-02041)
  • ヒト血漿由来天然型ビトロネクチン(65 kDa+75 kDa)自家調製品

<方法>
対象のビトロネクチン溶液濃度を本キットを用いて測定した。
それぞれのDish器材に対して1 mlの対象のビトロネクチン溶液を投入し、器材面に均一に広げた。一定時間固相化した後、Dishを傾けてビトロネクチン溶液を回収し、原液および2倍希釈での残留ビトロネクチン濃度の測定を行った。
固相化37℃ 3時間の場合と4℃一晩(16時間)の場合で、残留ビトロネクチン量の比較を行った。

<結果>
37℃ 3時間のコーティングで投入したビトロネクチンの99%が固相化できた。さらに4℃一晩(16時間)では固相化率としてはほぼ100%であった。市販の培養Dishの器材の特性に従い、固相化効率が変動する傾向がはっきりとみられた。細胞培養用に処理されているDishへの固相化効率は無処理Dishに比べて明らかに良好であることが示された。
固相化するビトロネクチンの濃度による固相化率もこの手法で調べることができると予想される。

固相化溶液
1 ml /Dish
E. coli由来組換えVN
(MK103での定量:5,752 ng/ml)
ヒト血漿由来VN
(MK103での定量:562 ng/ml)
φ60 mm Dish
37℃、3 hr
4℃、16 hr
測定倍率
37℃、3 hr
4℃、16 hr
測定倍率
Dish器材
(メーカーコード)
コーティング後回収液の残留VN濃度(ng/ml)
BD/PRIMARIA
(3082)
13.4
1.1
×1
1.8
0.0
×1
9.0
0.7
×2
1.2
0.0
×2
BD/for Cell Culture
(3002)
32.0
2.5
×1
1.3
0.9
×1
17.3
1.6
×2
0.7
1.2
×2
IWAKI/non-Coat
(1010-060)
46.8
41.6
×1
5.0
3.6
×1
21.2
20.5
×2
3.0
1.0
×2
IWAKI/for Cell Culture
(3010-060)
23.3
0.0
×1
0.8
0.0
×1
11.1
0.0
×2
0.0
0.0
×2

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