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ユーザー様実施例:
数の少ない制御性T細胞のRNA-seq解析における次世代シーケンス用cDNA調製キット「SMART-Seq® v4」の有効性

-ご使用者様インタビュー&実施例のご紹介-

大倉先生(向かって左からお二人目)とラボの皆さま
大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 実験免疫学 および
医学系研究科 基礎腫瘍免疫学共同研究講座 特任教授 大倉 永也先生

RNA-seq解析用cDNA調製キット「SMART-Seq v4 Ultra Low Input RNA Kit for Sequencing(製品コード 634888他)」を制御性T細胞(Treg)のRNA-seq解析で使用いただいている大阪大学 大倉先生に、ご研究内容や本製品を使用した結果についてのインタビューを行いました。SMART-Seq v4は、シングルセルやtotal RNA 10 pgといった超微量サンプルからでも安定した結果が得られるとご好評をいただいていますが、実際大倉先生のご研究でもお役に立っているとの大変うれしいコメントをいただきました。また大倉先生にご提供いただいた、SMART-Seq v4でサンプルを調製しNGS解析を行った実施例もご紹介しています。

■インタビュー
―大倉先生のご研究内容についてお教えください。
メインテーマは、制御性T細胞(Treg)の発生分化に関する研究です。Tregは胸腺で発生・分化が進行しますが、まだそのメカニズムには不明な点が多くそれを明らかにしたいと思っています。
―TregのNGS解析(RNA-seq)で微量サンプルに強い弊社SMART-Seq v4を取り入れられていますが、その理由・きっかけをお教えください。
マウス胸腺中での発生過程のTregは非常に細胞数が少なく、マイナー分画では1,000個を下回る場合もありますので、微量サンプルから高解像度で解析できる系が必要となってきます。そこで微量サンプルからでも通常のRNA-seqと同レベルの解析ができる系を色々と試していました。
最初は別の微量解析系を使用していましたが、何年か前のNGS現場の会でうちのラボの中村さんがタカラバイオ展示ブースでの抽選会でSMART-Seq v4を当てたことがきっかけで試してみました。
―SMART-Seq v4を使用したRNA-seq解析の結果はいかがだったでしょうか。
とても良い結果でした。ステップ数の少ないシンプルなプロトコールでcDNA合成ができるので、結果が安定しました。バラツキも少なく、感度も良く、検出できる遺伝子数も以前行っていた方法より上回っていました。価格が高いのがネックですが、知ってしまったら使わざるを得なくなってしまいました(笑)。
―SMART-Seq v4のデメリットはありますでしょうか。
先程も言いましたが、価格が高いことです。ですのでうちのラボでは、使用する試薬量を減らしたり、取得するリード数を落とすなどして、コストダウンを行っています。
価格のゼロが1個少なくなれば、もっと売れると思います(笑)。
―SMART-Seq v4を使用される中で、何か工夫された部分はありますか?
がん細胞やfibroblastなどの一般的な細胞であれば問題ないのでしょうが、私たちが対象にしているT細胞は非常にcell lysisが難しく、またRNA量が少ないため、キットに添付されているLysisバッファーを使用しての溶解法では結果がばらついてしまい、うまくいきませんでした。そのため、グアニジンを使用して細胞を溶解し、ビーズでRNAを回収・精製することで、結果が抜群に安定するようになりました。
―まだSMART-Seq v4を使われたことがない方に、お勧め点などコメントをお願いいたします。
シングルセルでは多少ばらつくこともありますが、T細胞で1,000細胞以上、一般的な細胞で100細胞以上あれば良好な結果が得られると思います。プロトコールがシンプルで、誰がやっても安定した結果が得られることがSMART-Seq v4のメリットだと思います。
―ご協力ありがとうとございました―
■実施例
ナイーブT細胞を使用し、SMART-Seq v4と他社同タイプキットの比較実験および再現性の確認を行った。細胞数は、SMART-Seq v4が1,000細胞、他社同タイプキットは100,000細胞を使用した。
1)SMART-Seq v4と他社同タイプキットのマッピングパターンの比較
結果:SMART-Seq v4で使用した細胞数は少ないにも関わらず、たくさんの細胞を使用した他社同タイプキットのマッピングパターンと比べてほぼ遜色のない結果となった。SMART-Seq v4は、RNA量が少ないため解析が難しいとされるナイーブT細胞1,000個からでも、安定した結果が得られることが示された。
2)SMART-Seq v4の再現性の確認
SMART-Seq v4を使用したナイーブT細胞1,000個からのRNA-seq解析を2回行い、各遺伝子発現プロファイル結果をプロットし、相関性を確認した。
結果:2回の遺伝子発現プロファイルをプロットした結果、遺伝子発現レベルに関わらず、非常に高い相関が見られた。ナイーブT細胞1,000個という解析が難しいとされる少ないサンプル量でも、高い再現性が得られ、安定した結果が得られることが示された。
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