アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター作製

P1レベルで高効率に遺伝子導入できるウイルスベクター
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特長

  • 血清型1、2、5、6、8さらにタカラバイオ独自のCereAAVシリーズから目的にあったAAVベクターを選択可能
  • タカラバイオ独自のAAVベクター抽出法により高純度ウイルスベクター液を作製
  • 1012 vg(vector genomes)以上の高力価ウイルスベクターをご提供

概要

アデノ随伴ウイルスベクターを用いた遺伝子導入法は、以下の利点を持ち、多くの遺伝子導入実験に利用されています。
  1. 拡散防止措置P1の施設でも取扱いが可能
  2. 増殖/非増殖のいずれの細胞にも遺伝子導入が可能
  3. 免疫原性が低く、動物個体への遺伝子導入に最適
  4. 非分裂細胞にて長期間の発現が可能

タカラバイオでは、高力価、高純度のアデノ随伴ウイルスベクターを作製いたします。精製工程なしの粗抽出液のご注文も可能ですのでお申し付けください。

タカラバイオ独自の脳指向性遺伝子治療用ベクターCereAAV™シリーズを受託メニューとして新たにラインナップ
受託ご依頼の際、血清型の一つとして、CereAAVシリーズを選択していただくことが可能です。
CereAAVは、AAV2をベースに遺伝子工学的改変と独自スクリーニング技術により、脳指向性を高めた血清型です。静脈注射により投与した動物試験において、CereAAVは血液脳関門を透過し、AAV9と比較して脳への遺伝子導入効率がマウスで50倍以上高いことを確認しています。脳指向性をさらに高めたCereAAV改変体(CereAAVの挿入ペプチド配列中のアミノ酸を置換)も含め、CereAAVシリーズを受託サービスにてご提供致します。

サービス内容

アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター作製
  • 必要量(AAV作製スケールにより異なります)のプラスミドベクターをご提供いただき、AAVベクターを一過性に産生、細胞ペレットと培養上清からAAVベクターを抽出し、ろ過
  • クロマトグラフィー精製後、さらに超遠心精製により中空粒子を除去
  • PBSに溶媒交換し、0.22 μmフィルター処理後に充填
  • AAVpro Titration Kit (for Real Time PCR) Ver.2(製品コード 6233)を用いたリアルタイムPCR法により、充填後のAAVベクターのゲノムコピー数(力価)を算出

※タカラバイオが取扱うAAVベクター以外を使用する場合は、予めご相談ください。

※ウイルスベクターの力価は、測定方法により異なります。また、ウイルスベクター液の組成、測定に使用する細胞や血清などの影響により、同じ方法であっても施設によって異なることがあります。ご了承ください。



【オプションサービス】

プラスミドDNA調製

  • 目的遺伝子を挿入した発現プラスミドDNA(pAAV-GOI Vector)*1を作製
    挿入遺伝子のサイズ*2、挿入接続部位の塩基配列を確認
    *1 AAVpro Helper Free System(製品コード 6673、6230、6650、6651、6680)に含まれるpAAV-CMV Vectorを使用
    *2 pAAV-CMV VectorのMCSに挿入可能な遺伝子長は2.5 kbまで(5’ ITRから3’ ITRを含め最大4.7 kb)
  • ウイルスベクター調製用プラスミドDNAの大量調製*3
    *3 CereAAVシリーズをご依頼の場合、プラスミドDNA(pRC Vector)は納品されませんので、予めご了承ください。
■サービス詳細は技術資料をご覧ください(閲覧にはWEB会員ログインが必要です)。
アデノ随伴ウイルスベクター作製ウェブ会員限定技術資料

GMP製造はこちら

価格・納期

サービス項目
参考価格 参考納期
アデノ随伴ウイルスベクターの作製 ¥3,400,000~* 12週間~
(オプション)
プラスミドDNAの調製
¥170,000~/件
※遺伝子長で変動
4~7週間
培養のスケールアップや精製方法など、ご相談により作業内容の変更が可能です。
<作業仕様>
  • アデノ随伴ウイルスベクター生産培養、培養面積5,160 cm2~(T225フラスコ23枚程度)
  • 細胞ペレットと培養上清からのアデノ随伴ウイルスベクター抽出
  • クロマトグラフィー精製後、超遠心精製
  • 精製アデノウイルスベクターの溶媒交換(PBSに交換)
  • 0.22 μmフィルター処理後充填
  • AAVpro Titration Kit (for Real Time PCR) Ver.2(製品コード 6233)を用いたAAVゲノムタイター測定
  • 作業報告書作成

納品物

・精製アデノ随伴ウイルスベクター液1012 vg~*
・作業報告書

弊社の実績では約90%の案件で上記のタイタ―を達成しています。
ただし、血清型、搭載遺伝子、製造スケールにより変動しますので、タイター濃度および収量の保証はいたしかねます事、予めご了承ください。

ご注文方法

  • 以下のフォーマットにご記入のうえ、電子メールにてこちらへご送付下さい。
  • 以下の手続きの後に実際のサービスを開始します。
    1. 挿入遺伝子に関する情報を開示ください。 < 遺伝子情報書式用紙 ver.7
      タカラバイオの遺伝子組換え実験安全委員会への申請に必要な情報(遺伝子産物の性質、塩基配列等)をお知らせいただきます。
      電子ファイルに必要事項をご記載後、メールでお送りください。フラッシュメモリやCD-R等の媒体での郵送も受け付けます。
      なお、配列情報の郵送、メール送信の際には情報漏洩に充分ご注意ください。(弊社では責任を負いかねます)
      情報の扱いには十分注意を払っております。また、情報開示にあたり、秘密保持契約を必要とされる場合はご用意いたします。
    2. タカラバイオの安全委員会において、開示いただいた遺伝子情報をもとに、必要とされる物理的封じ込めレベルを判断し、折り返しご連絡させていただきます。
      P1レベルで扱うことができない遺伝子の場合、サービスをお断りすることになります。

受入サンプル

・プラスミドDNAの構築からの場合プラスミドDNA*3 μg以上
・アデノ随伴ウイルスベクターの作製からの場合各種プラスミドDNA*2 mg以上
シーケンスにて事前に全長配列をご確認いただいたプラスミドをご提供いただく事を推奨いたします。

ご留意事項

  • 本作業で作製したアデノ随伴ウイルスベクターを商業目的で使用される際は、個別にライセンス契約の締結が必要となる場合があります。
  • 本製品ご利用の際は省令および組織内の組換えDNA実験安全委員会の指示に従い、安全には十分ご注意ください。
  • アデノ随伴ウイルスベクターの取り扱いは、挿入されている遺伝子の全塩基配列が既知で、かつ、その遺伝子が毒性あるいは病原性等を示さず安全であると判断できる場合に限りP1レベルで扱うことができます。本サービスでは、P1レベルで扱うことのできる場合のみ、ご依頼をお受けしています。
  • お客様よりご提供いただいたサンプル・情報および納品物の複製物は、別途期限を定めている場合を除き、業務終了後3ヵ月を経過すると順次廃棄いたします。ご了承ください。
注意事項
  • 本受託サービスは、個別に合意した場合を除き、すべて研究目的として作業を行います。納品物を試験研究目的以外へご使用される場合、弊社では納品物に起因する損失・損害等については一切の責任を負いかねます。納品物によっては、その構成物(例えば、ベクター、蛍光色素など)の使用に制限がある場合がありますのでご注意ください。
  • 納品物に起因して、直接的もしくは間接的に発生したお客様の損害については、明らかに弊社の責に帰すべき事由による場合を除いて、弊社は一切その責任を負いません。
  • ウェブサイトに掲載している会社名および商品名などは、各社の商号、または登録済みもしくは未登録の商標であり、これらは各所有者に帰属します。