miRNAがターゲットとするmRNAの同定・解析に

MirTrap System

  • microRNAのターゲット遺伝子の同定に有用
  • microRNAトランスフェクション試薬とターゲットRNA単離試薬を含む完全なキット
  • 得られたRNAは次世代シーケンス解析やリアルタイムPCR解析に使用可能
メーカー
略称
製品コード TaKaRa
Code
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書
データシート
ベクター情報
参考
資料
CLN 632016 Z2016N MirTrap System
  • ライセンス
15回 ¥278,100
説明書・データシート・ベクター情報
CLN 632017 Z2017N MirTrap Isolation Kit
15回 ¥166,900
説明書・データシート・ベクター情報

製品説明

microRNA(miRNA)は、そのターゲット遺伝子の発現を制御する有用なツールであることが知られており、microRNAのターゲット遺伝子を同定することは、その機能を考える上で重要である。
MirTrap Systemは、細胞内でmicroRNAの特異的ターゲット遺伝子を同定するための新しい技術である。本製品は変異型RISC複合体を利用しており、microRNAがターゲット配列に結合して複合体を形成した後プロセッシングが起こらないため、ターゲットRNAが切断されることなく保持される。この複合体から、専用のキットを使ってターゲットRNAを単離することができ、単離されたRNAは次世代シーケンスによるターゲット配列の同定やリアルタイムPCRによる定量に用いることができる。

プロトコルの概要

プロトコルの概要
  1. microRNA mimicの準備
    microRNA mimicをデザイン*1し、RNAオリゴ合成、アニーリングにより二本鎖microRNA mimicを作製する。
  2. microRNA mimicとpMirTrapのコトランスフェクション
    Xfect MicroRNA Transfection Reagent*2を用いてmicroRNA mimicとpMirTrap*2(FLAG- RISCを発現)を細胞に導入する。
  3. 細胞の溶解
    コトランスフェクションの24時間後にMirTrap Isolation Kit*2を用いて細胞を溶解する。
  4. microRNA-mRNA複合体の免疫沈降
    MirTrap Isolation Kitに含まれるAnti-DYKDDDDK Beadsを用いてターゲットmRNAを含むFLAG-RISC複合体を免疫沈降により分離する。
  5. ターゲットmRNAの単離
    MirTrap Isolation Kitに含まれるNucleoSpin RNA XSを用いて複合体からターゲットmRNAを単離、精製する。
  6. ターゲットmRNAの解析
    リアルタイムPCRまたは次世代シーケンスによりターゲットmRNAの解析、同定を行う。
    *1 デザインの方法についてはユーザーマニュアルをご覧ください。
    *2 MirTrap Systemに含まれています。

MirTrap Control Kitについて

MirTrap Systemに含まれるMirTrap Control Kitには、miR-132 mimic、pMirTrap control vectorと3種類のプライマーセット(AcGFP1、hPlod3、hGAPDH)が含まれている。
pMirTrap control vectorには、AcGFP1蛍光タンパク質とmiR-132のターゲット領域(MRE)との融合配列が搭載されており、AcGFP1プライマーで検出することができる。
AcGFPプライマーはmiR-132ターゲット配列検出用、hPlod3プライマーはネガティブコントロール、hGAPDHプライマーはノーマライゼーション用として使用する。

miRNAターゲットの検証実験
図1.MirTrap Systemを用いたmiRNAターゲット(RNA)の検証実験
ここで使用したHEK293T細胞株は、AcGFP1の3’非翻訳領域にmiRNA-132の認識配列(MRE:MicroRNA Recognition Element)が付加された融合遺伝子を恒常的に発現する。この細胞株にpMirTrap vector及び各々のmiRNA(miR-132、miR-124、及びmiRNA-181d)をトランスフェクションして24時間培養した後、得られた細胞抽出液に対して抗DYKDDDDK(FLAG)抗体ビーズを用いて免疫沈降を行い、ターゲットRNAを濃縮/精製した。得られたRNAサンプルを各々のmiRNAの既知ターゲット遺伝子[外因性1種類(AcGFP1)、内因性4種類(TP53RK、PLOD3、CTDSP1、及びZNF709)]特異的プライマーを用いたqRT-PCRにより、濃縮前後のターゲットRNA量比(濃縮倍率)をGAPDHをインターナルコントロールとして算出することにより解析した[濃縮倍率=2-ΔCt(免疫沈降後サンプル)/2-ΔCt(免疫沈降前サンプル)]。その結果、各々の使用したmiRNAに応じて、それら既知ターゲット(RNA)が特異的に濃縮出来ていることが確認出来た。このことは、MirTrap SystemがmiRNAターゲットの検証に大変有効であることを示している。

MCF-7
NHDF
図2.MirTrap systemによる2種類の細胞のmicroRNAターゲット配列の濃縮
MirTrap systemを用いてMCF-7(ヒト乳がん細胞株)、NHDF(正常ヒト皮膚線維芽細胞)のmiR-132、miR-19a、miR-302b、mir372のターゲット配列を調製した。リアルタイムRT-PCR検出の結果、それぞれのmicroRNAのターゲットRNAは2.5倍以上濃縮されていた。

内容

MirTrap System(製品コード 632016)
  • MirTrap Isolation Kit(製品コード 632017)
      Box 1
    BSA(10 mg/ml)
    5X Lysis/Wash Buffer
    Dithiothreitol(DTT;1 M)
    Recombinant RNase Inhibitor(40 units/μl)
    tRNA(10 mg/ml)
      Box 2:
    Anti-DYKDDDDK Beads
      NucleoSpin RNA XS(製品コード 740902.50)
  • pMirTrap Vector
  • MirTrap Control Kit
      Box 1:
    miR-132(100 μM)
      Box 2:
    pMirTrap Control Vector(500 ng/μl)
    Primer-1(AcGFP1-F)(10 μM)
    Primer-2(AcGFP1-R)(10 μM)
    Primer-3(hPlod3-F)(10 μM)
    Primer-4(hPlod3-R)(10 μM)
    Primer-5(hGAPDH-F)(10 μM)
    Primer-6(hGAPDH-R)(10 μM)
  • Xfect MicroRNA Transfection Reagent(製品コード 631435)

キット以外に必要な試薬、機器(主なもの)

・microRNA mimic
・Resuspension Buffer(microRNA mimicアニーリング用):20 nM NaCl, 10 mM Tris, pH 8.0(in RNase-free PCR-grade water)
・Protease inhibitor cocktail(Roche Applied Science, Cat. No. 04693159001)
・Phosphate Buffered Saline(PBS)
・Thermal cycler(microRNA mimicアニーリング用)

以下はリアルタイムPCR解析を行う場合に必要なもの
・One-Step SYBR PrimeScript RT-PCR Kit II(Perfect Real Time)(製品コード RR086A/B)
・EASY Dilution(for Real Time PCR)(製品コード 9160)
・滅菌精製水
・リアルタイムPCR用遺伝子増幅システム(authorized instruments)
・専用反応チューブあるいはプレート

保存

MirTrap Isolation Kit
Box1:-20℃
Box2(Anti-DYKDDDDK Beads):4℃
NucleoSpin RNA XS
  rDNase, RNase-free、Reducing Agent TCEP、Carrier RNA:4℃
  その他:室温
pMirTrap Vector:-20℃
MirTrap Control Kit
BOX 1(miR-132):-70℃
BOX2:-20℃
Xfect MicroRNA Transfection Reagent:-20℃

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