N末端アシルアミノ酸の遊離に

Acylamino-acid-releasing enzyme

  • ●反応用バッファー添付
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略称
製品コード TaKaRa
Code
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書
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参考
資料
TKR 7301 7301 Acylamino-acid-releasing enzyme
0.5 U ¥41,000
説明書・データシート・ベクター情報

製品説明

タンパク質の中には、その末端アミノ酸がアシル基で保護されているものがあり、全タンパク質の約80%を占める。これらN-アシル化タンパク質の一次構造解析には直接エドマン分解法を適用することができないため、N-アシルアミノ酸を遊離する活性を持つAcylamino-acid-releasing enzyme(AARE)を用いてN末端アシルアミノ酸を遊離後、同定する方法が最も有効である。本酵素が作用できるのは、20~30アミノ酸残基のペプチドであり、N-アシル化タンパク質から直接アシルアミノ酸を遊離することはできない。通常、N-アシル化タンパク質をプロテアーゼで断片化し目的断片を分離(あるいは遊離のアミノ基を保護)した後、本酵素を用いてN-アシルアミノ酸を除去すると同時に、その結果として生成するN末端が脱アシルアミノ化されたペプチドのN末端アミノ酸配列を、プロテインシーケンサーを用いて分析する。

保存

-20℃ 乾燥状態
溶解後は4℃にて保存することが望ましい。

系統名

N-Acylaminoacyl-peptide hydrolase

酵素番号

3.4.19.1

由来

Porcine liver

反応

N末端がアシル化された約30アミノ酸残基までのペプチドから、N-アシルアミノ酸を遊離する。本酵素が効率よく作用するアシル基は、ホルミル基、アセチル基である。なお、N末端アミノ酸がアセチル化されている場合でも、Ac-Pro-X-、 Ac-Y-Pro-、Ac-Trp-X-、Ac-Asp-X-、Ac-Glu-X-などには本酵素は作用しない。 また、Ac-Met-Asp-にも作用しない。

活性の定義

Ac-LMet-LAlaを基質として、37℃、pH7.2において、1分間に1 μmolのAc-LMetを生成する酵素活性を1 Uとする。

比活性

13.0 U/mg protein(代表サンプル分析値)

純度

ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて単一

形状

凍結乾燥品
〔0.5 mM EDTAを含む5 mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)溶液200μlを凍結乾燥〕
200 μlの滅菌水で溶解して使用する。

添付Buffer組成(5×)

AARE 5×Buffer 1 ml
【組成 5×】
250 mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)

一般的性質

分子量: 約360,000(ゲルろ過法)
約75,000(SDS-PAGE)
等電点: 4.25
ミカエリス定数: Km=0.41 mM(Ac-LMet-LAla)
至適pH: 7.2~7.6(Ac-LMet-LAla)
阻害剤: p -chloromercuribenzoate(PCMB)
diisopropyl fluorophosphate(DFP)

基質特異性

基質 Km(mM)  kcat(s-1  kcat/Km 
Ac-Met-Ala 0.41 12.7 31.0
Ac-Met-Phe 0.17 14.9 87.6
Ac-Met-Asn 0.34 10.8 31.8
Ac-Met-Glu 0.16 3.02 18.8
Ac-Met-Asp 0
Ac-Ala-Ala 0.41 63.2 154
Ac-Gly-Ala 4.42 8.68 1.96
Ac-Asp-Ala 0
Ac-Ser-Ala 0.81 16.0 19.7
F-(Ala)3 2.17 2.21 1.02
Ac-(Ala)3 0.88 91.0 103
Bu-(Ala)3 2.50 133 53.0
Pr-(Ala)3 3.13 7.377 2.31
Ac-Ala 0
Ac-(Ala)4 1.12 35.1 31.3
Ac-(Ala)5 1.45 28.3 19.5
(Ala)4 0
すべてのアミノ酸はL型 F- ; Formyl、Ac- ; Acetyl、Bu- ; Butyl、Pr-; Propyl

使用上の注意

タンパク質をサンプルとする場合、適当なプロテアーゼによる断片化と、場合によっては断片化ペプチドの分離が必要である。

活性測定条件

原理
Ac-LMet-LAla + H2O → Ac-LMet + LAla
遊離したLAlaをニンヒドリン法で定量する。

使用する試薬
A:0.005 M Ac-LMet-LAla
B:0.001 M 2-メルカプトエタノールを含む0.005 M リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)
C:0.125 M リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)
D:20%トリクロロ酢酸
E:2.5% 水酸化ナトリウム
F:4 M 酢酸緩衝液(pH5.5)
G:ニンヒドリン溶液
メチルセロソルブに溶解した5% ニンヒドリン 50 ml、メチルセロソルブ 245 ml、0.01 M KCN 5 mlを混合。一晩放置後使用。0~4℃保存。
H:50% エチルアルコール

操作手順
1.試験管にA液0.2 ml、C液0.2 mlを加え混合後、酵素溶液0.1 ml(1 vial中の酵素をB液0.2 mlに溶解後、さらに同じB液で50倍希釈する)を添加する。
ブランクテストは、A液のかわりにH2O 0.2 mlを用いる。
2.37℃で30分間反応後、D液0.5 mlを添加して反応を停止する。
3.次に、E液1.0 mlを添加して中和し、さらにF液1.0 ml、G液1.0 mlを添加、よく混合後沸騰水浴中で15分間加熱する。
4.氷浴中で冷却後、H液2 mlを加え希釈し、570 nmの吸光度を測定する。
5.酵素反応により遊離したLAla量を、0.1~0.4 mM LAlaによるニンヒドリン発色標準曲線により算出する。

計算式
活性(U/ml)= [ΔA570×Rv×Df]/[F×Rt×Ev]
Rv:反応液量(0.5 ml)
Df:希釈率(50)
F:LAla標準曲線より求めた係数(A570/mM)
Rt:反応時間(30 min)
Ev:酵素液量(0.1 ml)

タンパク質の一次構造解析への応用

タンパク質の中には、その末端アミノ酸がアシル基で保護されているものがあり、全タンパク質の約80%を占める。このようなタンパク質は、タバコモザイクウイルス外被タンパク質が最初に発見されて以来、次々と発見され、生物界に普遍的に存在する。
これらN-アシル化タンパク質の一次構造解析には直接エドマン分解法を適用することができず、N-アシルアミノ酸を遊離する活性を持つAcylamino-acid-relesing enzyme(AARE)を用いてN末端アシルアミノ酸を遊離、同定する方法が最も有効な方法である。AAREが作用できるのは、ペプチドの長さが20~30のアミノ酸残基であり2)、直接N-アシル化タンパク質からアシルアミノ酸を遊離することはできない。
現在では、AAREを用いたN-アシル化タンパク質のN末端一次構造解析法として、「N末端ブロックタンパク質のN末端シークエンス解析法」で紹介しているような方法があり、微量サンプルの分析が可能となっている。

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