出芽酵母用マーカー除去型ベクター

pAUR135 DNA

メーカー
略称
製品コード TaKaRa
Code
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書
データシート
ベクター情報
参考
資料
TKR 3604 3604 pAUR135 DNA
  • バルクなど特別対応可能
20 μg ¥33,000
説明書・データシート・ベクター情報
CLN 630499 Z0499N Aureobasidin A
10 mg ¥51,500
説明書・データシート・ベクター情報

製品説明

本製品は、出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの形質転換体から、選択マーカーAUR1-Cを含む不用な配列を除去するためのDNA配列を組み込み、簡単な方法でマーカー除去クローンを優先的に選別できるよう構築されたシャトルベクターである。pAUR135には、形質転換体選択マーカーとしてのAUR1-C遺伝子と、マーカー除去株選別用としてのGAL10プロモーターに連結したGIN11M86配列が含まれている。AUR1-Cは、実験室酵母、野生型酵母、実用酵母を問わず、S. cerevisiaeにAureobasidin A(AbA)耐性を付与する遺伝子である。GIN11M86は高発現にすると生育阻害を引き起こす自殺活性を有している。
pAUR135による形質転換で得られたAbA耐性の形質転換体をガラクトース培地に移すと、GAL10プロモーター活性が誘導され、GIN11M86が高発現となる。このとき、GIN11M86を含むほとんどの形質転換体が生育阻害を受けるが、低頻度の相同組換えにより生じたAUR1-Cマーカーを含むベクター領域が除去された株のみが優先的に生育してくる。これには、AbA感受性の目的の形質転換体と元に復帰した株とが含まれる。したがって、pAUR135は再び形質転換に使用できる。また、AUR1-Cマーカーだけでなくベクター配列も除かれるため、実用酵母の育種において不用配列が残る不安を軽減できる。pAUR135は、変異導入や遺伝子機能の破壊などに使用できる。

Aureobasidin A(オーレオバシジンA)耐性酵母形質転換システム まとめページはこちら

保存

-20℃

濃度

0.5 mg/ml

形状

10 mM Tris-HCl (pH 8.0)
1 mM EDTA

鎖長

6,074 bp

純度

  1. dideoxy法によるシーケンスの結果、クローニングサイトが保持されていることを確認している。
  2. クローニングサイトにてのみ1ヵ所切断する制限酵素についてその切断を確認している。

用途

抗生物質Aureobasidin Aを利用した酵母の形質転換およびマーカー除去のためのベクター。
図 pAUR135 DNAの制限酵素地図
pAUR135 DNA制限酵素地図
AUR1-C S. cerevisiaeのAbA耐性遺伝子
Ampr E. coliの選択マーカー
ColE1 ori E. coliの複製起点
GAL10p-GIN11M86 : ガラクトース誘導性生育阻害DNA配列

<pAUR135を切断しない制限酵素(タカラバイオ製品)>
Acc III, Afl II, Aor51H I, Bal I, Bgl II, Bln I, Bpu1102 I, BspT104 I,BssH II, BstX I, Cla I, Cpo I, Eco52 I, Eco81 I, Fba I, Hind III, Mlu I, Nae I, Not I, Nru I, PmaC I, PshA I, Sac II, Sal I, Sfi I, SnaB I, Spe I, Tth111 I, Van91 I, Xba I, Xho I

pAUR135のクローニングサイト図

pAUR135 DNA制限酵素地図

DNAシーケンスデータ

ZIP形式で圧縮しておりますが、StuffIt Expander等でも解凍できます。
pAUR135(テキストファイル)

使用法(遺伝子の機能破壊の場合)

(1) 機能破壊用断片のpAUR135への挿入
1. 破壊したい遺伝子の一部領域(pAUR135を切断しない制限酵素で一箇所切断できるもの)をPCR等で準備する。
(組み換え効率をあげるため、なるべく長い断片を使用してください)
2. ストップコドンの導入(関連商品;LA-PCR in vitro Mutagenesis Kit)や一部を欠失させることなどにより、マーカー除去後に目的遺伝子の機能が破壊される形に設計する。
3. pAUR135のクローニングサイトに挿入し、プラスミドを精製する。
4. プラスミドを破壊用断片の一箇所切断サイトで切断し、直鎖状にする。

(2) 出芽酵母の形質転換
1. 酢酸リチウム法により形質転換を行う。
2. YPD培地2~5 mlで6時間から一晩培養した後、適宜、オーレオバシジンを含むYPD選択プレートに塗布する。
3. 取得した形質転換体の遺伝子機能の破壊を、形質の変化やゲノムのチェック等により確認する。

(3) マーカー除去株の選別
1. 遺伝子破壊された形質転換体、数~10数クローンをそれぞれYPGalactoseのプレート上にストリークし、シングルコロニーを分離する。
(YPGalactose;2% Galactose 2% Polypeptone 1% Yeast extract)
2. YPGalactoseプレート上に生育してきたコロニー10~数10個について、オーレオバシジン感受性の確認および遺伝子機能の破壊の確認を行い、マーカー除去された遺伝子機能破壊株を選別する。

注意

  1. マーカーが除去されたクローンのうちの目的の形質転換体の割合は、変異や欠失の導入位置によってかわります。また、形質転換に用いた宿主株によっても差が見られます。
  2. 通常、ガラクトース資化性の高い一倍体の出芽酵母ではこの方法で効率よくマーカー除去されたクローンが得られます。ガラクトース資化性が非常に弱い株では、GAL10プロモーターによる誘導発現が十分にはおこらず、マーカー除去体が得られないことがありますので、宿主株のガラクトース資化性を確認して御使用ください。
  3. 二倍体酵母の場合にも、やはり、ガラクトース資化性が重要です。特に実用酵母の場合、ガラクトースプレート上のコロニー生育にバラツキの出る株が多く、それも影響することがあります。例えば、ガラクトース資化能の強い焼酎酵母協会2号の場合は、一倍体酵母とほぼ同様にガラクトースプレート上で生育阻害が起こり、マーカーの除去が期待できますが、細かいバックグランドコロニーが出やすいので十分なシングルコロニー分離が必要です。また、バラツキが非常に大きい台研協会396号では、ガラクトース資化性のよいコロニーでだけ生育阻害~マーカー除去がおこる傾向が見られますので、多めの形質転換体で検討することが必要です。一方、資化能の弱い清酒酵母協会7号などでは、生育阻害に至らない弱い生育抑制が全体にあらわれる傾向がみられます。そのため、形質転換体をYPGalactoseの液体培地で1~3日振とう培養し、いったん宿主株との生育の差が確認された後、相同組換えによるマーカー除去株が生育を始めた時点でYPGalactoseプレートでコロニー分離すると、マーカー除去体を得やすくなります。

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