BcaBEST™ Labeling Kit

高次構造を持つようなDNAに
製品コード メーカー
略称
製品名 容量 価格(税別) 特記事項 説明書、CoA
データシート
ベクター情報
参考資料 カート
Takara Code
6046

TKR

タカラバイオ(株)
BcaBEST™ Labeling Kit
労働安全衛生法 安全データシート(SDS)添付
40回 ¥38,000
説明書・データシート・ベクター情報
6046
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製品説明

[α-32P]、[3H]dCTPを用いてDNAをラベルし、ハイブリダイゼーション用のDNAプローブを作製するためのキットである。FeinbergとVogelsteinの方法に改良を加えたもので、簡単な操作で高比放射活性のDNAプローブが作製できる。
本製品は、耐熱性の高いBcaBEST DNA Polymeraseと9 merのRandom Primerを用いて、50~55℃で反応させることにより、高次構造を持つようなDNAを鋳型としても10分以内で高比活性の標識DNAを得ることができる。
また、Klenow Fragmentを用いる場合より長いプローブが合成される。さらに、BcaBEST DNA Polymeraseは5'→3'exonuclease活性を欠失させているため、長時間反応しても取り込みは低下しない。

内容

(40回分)
Random Primer(9 mer)80 μl
10×Buffer100 μl
dNTP Mixture (dGTP, dATP, dTTP)(各0.2 mM)100 μl
BcaBEST DNA Polymerase(2 U/μl) 40 μl
Control DNA(λ-Hind III Fragment)(25 ng/μl)10 μl

保存

-20℃

注意

  • 本製品は反応にrandom primerを用いているため、300 bp以下の鋳型DNAを使用すると取り込み率が低下したり、十分な長さのプローブが得られない場合があります。鎖長の短い(特に150 bp以下)鋳型DNAを使用する場合は、MEGALABEL(製品コード 6070)を用いた末端標識をお勧めします。
  • 本製品は反応温度が高いため、AT richな鋳型DNAを使用するとrandom primerのアニーリング効率が低くなり、取り込み率が低下する懸念があります。極端にAT richな鋳型を使用する場合は、Klenow Fragmentを用いたRandom Primer DNA Labeling Kit Ver.2(製品コード 6045)の使用をお勧めします。

ランダムプライマーDNAラベリング法について

ハイブリダイゼーション法によりDNA中に存在する特異的配列を検出する際には、非常に高い比放射活性を持つDNAプローブが必要である。
このDNAプローブ作製のために用いられるDNA標識法としては、従来はニックトランスレーション法が主に用いられていたが、このニックトランスレーション法には、次のような欠点があることが知られている。
1.放射性物質の取り込み率が比較的低い。
2.長時間の反応を行うと、DNA Polymerase I のexonuclease活性によりすでに取り込まれた放射性物質が遊離し、取り込み率が低下する。
3.鋳型となるDNAが高純度であることが必要である。
4.反応後に未反応の放射性dNTPを除去する必要がある。
1983年にFeinberg, A. P. とVogelstein, B. により発表されたランダムプライマーとKlenow Fragmentを用いてDNAの標識を行う方法は、これらの欠点を持たないDNA標識法である(表1)。その原理を図1に示した。鋳型DNAを熱変性により一本鎖DNAとし、この一本鎖DNAに対しランダムプライマーをアニールさせた後、Klenow Fragmentを用いて相補鎖合成を行う。このとき、dNTPの一つあるいは複数に〔α-32P〕〔α-35S〕〔3H〕等の標識化合物を用いると、合成される相補鎖が標識される。この相補鎖を熱変性により一本鎖とし、ハイブリダイゼーションプローブとして用いることができる。

表1 DNA標識法の比較


ニックトランスレーション法 ランダムプライマーDNAラベリング法
反応時間
および
反応モニター
長時間の反応により取り込み率が低下する。このため反応モニターを行い、取り込み率を測定する必要があ る。 短時間で高非活性プローブが得られる。また、長時間の反応を行っても取り込み率は低下しない。
プローブの比活性 ~108 dpm/μg ~109 dpm/μg
鋳型DNA中の不純物の影響 アガロース等の混入によって反応が阻害される。 アガロース等の混入によってほとんど阻害されない。
鋳型DNA量 1 μg程度 25 ng
反応後の処理 ゲルろ過による未反応dNTPの除去が必要。 反応液から未反応dNTPの除去をすることなくハイブリダイゼーションに用いることができる。

図1 ランダムプライマーによるDNA標識の原理

注意事項
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