核酸抽出

培養細胞・組織からのRNA抽出プロトコール(NucleoSpin® RNA)

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試薬の準備

rDNase溶液*1、Buffer RA3*2が添付の英文説明書に従って調製されていることを確認する。
1. サンプルの準備
組織30 mgの組織を用意する。液体窒素を加え、凍結しながら乳鉢で粉状にする、などの細分化処理を行う
細胞5×106個の培養細胞を遠心で回収する。または、ディッシュ上で直接溶解する場合はディッシュ上の培地を出来る限り吸引除去する。
2. サンプルの溶解
Buffer RA1 350 μl(2-ME または1 M(~2 M)DTT 3.5 μlを添加)を組織または細胞に添加し、均一にホモジナイズする。
3. ライセートのろ過
NucleoSpin Filter(紫のリング)をCollection Tube(2 ml)にセットする。
2のライセートをNucleoSpin Filterに加え、11,000×g、1分間で遠心する。
4. エタノールの添加

NucleoSpin Filterを取り除き、ろ液に70%エタノール350 μlを添加し、よく混合する。
(スピンダウンは避ける。スピンダウンした場合は沈殿物も全て5のカラムに添加する。)
5. カラムへの吸着
NucleoSpin RNA Column(水色のリング)を用意する。
4の溶液をカラムに添加し、11,000×g、30秒間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(2 ml)にセットする。
6. メンブレンの脱塩
MDB 350 μlをカラムに添加し、11,000×g、1分間で遠心する。
7. DNase処理
rDNase溶液*1 10 μlとReaction Buffer for rDNase 90 μlを混合し、DNase reaction mixtureを調製する。
DNase reaction mixture 95 μlをシリカメンブレンの中央へ直接添加し、室温(18~25℃)で15分間インキュベートする。
8. メンブレンの洗浄
1回目の洗浄
Buffer RAW2 200 μlをカラムに添加し、11,000×gで30秒間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(2 ml)にセットする。
2回目の洗浄
Buffer RA3*2 700 μl*3 をカラムに添加し、11,000×gで30秒間遠心する。
ろ液を捨てた後、再び同じCollection Tubeにセットする。
3回目の洗浄
Buffer RA3*2 250 μlをカラムに添加し、11,000×gで2分間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(1.5 ml)にセットする。
9. RNAの溶出
RNase-free H2O 60 μlをカラムに加え、11,000×gで1分間遠心する。
溶出したRNA溶液は、-20℃または-70℃で保存する。


*1 rDNase溶液
製品コード 740955.10(10回用)の場合:rDNase 1 vialにRNase free H2O 120 μlを加え、室温で1分インキュベートし、その後穏やかに混合し、完全に溶解する。
調製したrDNase溶液は小分けして、-20℃に保存する(6ヵ月間安定)。凍結融解は3回までとする。

*2 Buffer RA3
製品コード 740955.10(10回用)の場合:Wash Buffer RA3(Concentrate) 6 mlに96~100%エタノール 24 mlを添加する。

*3 User Manualでは600 μlであるが、より安定した回収結果を得るためには700 μlで洗浄することが望ましい。


使用時には、添付の英文説明書をご確認ください。