CellAmp™ Direct Prep Kit for RT-PCR (Real Time) & Protein Analysis

薬剤刺激によるヘムオキシゲナーゼ-1(Hmox1)のmRNA/タンパク質発現量の経時的変化の解析

CellAmp Direct Prep Kit for RT-PCR (Real Time) & Protein Analysis(製品コード 3733)

RAW264.7細胞をHmox1誘導剤で刺激し、誘導されたHmox1 mRNAおよびHmox1タンパクの経時的な発現量の変化を、本キットで調製した細胞ライセートを用いて解析した。

【方法】

24ウェルプレートにRAW264.7細胞を4×105 cells/wellで播種し、約16時間培養した後、Hmox1誘導剤を添加した。誘導剤添加1、2、4、6、8時間後に本製品のプロトコールに従って細胞ライセート200 μlを調製した。コントロールとして誘導剤添加を行わなかった細胞からも同様にライセートを調製した。
  1. リアルタイムRT-PCR によるHmox1 mRNA 発現解析
    細胞ライセート原液およびCellAmp Processing Bufferを用いて調製した10倍希釈ライセートのそれぞれ2 μlを鋳型として、One Step TB Green PrimeScript RT-PCR Kit (Perfect Real Time)を用いたリアルタイムRT-PCRによりHmox1 mRNAの発現解析を行った。コントロールとしてハウスキーピング遺伝子であるGapdhについても同様にmRNA の発現解析を行った。
  2. ウェスタンブロットによるHmox1タンパクの発現解析
    細胞ライセート原液10 μlに5×Loading Buffer(DTT 含む)を2.5 μl添加し、95℃で5分間熱処理した後、SDS-PAGEを行った。Hmox1タンパクは、Anti-Heme Oxygenase-1 (GST-1), Monoclonal, PODとHRP検出化学発光基質で処理し、LuminoShot 400Jrを用いて検出した(シグナル検出時間、1分間)。

【結果】

細胞ライセート原液および10倍希釈液を用いたいずれのリアルタイムRT-PCR結果からも、誘導剤添加後、経過時間とともにHmox1のCt値は小さくなりmRNA発現量が増加していることが確認できた。ウェスタンブロットによるHmox1タンパク質のシグナルが誘導剤添加後時間経過とともに強く検出されたことから、リアルタイムRT-PCRによるmRNAの発現解析結果と同様に、Hmox1タンパク質の発現量も増加することが確認できた。


図1 ウェスタンブロット解析結果とリアルタイムRT-PCR 結果との比較

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