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Q1 フィブロネクチンとは何か?
A1 フィブロネクチンは細胞外マトリックスを構成する分子の一つで分子量220~250 kDaの二量体であり、細胞表面分子と接着するほか、細胞移動、細胞形態、細胞増殖にも関与している多機能性糖タンパク質です。(秀潤社 細胞工学 別冊 接着分子ハンドブックより)
Q2 VLA-4(Very Late Antigen-4)、VLA-5(Very Late Antigen-5)とは何か?
A2 それぞれ別名インテグリンα4β1、インテグリンα5β1のことであり、インテグリンスーパーファミリーに含まれます。インテグリンは細胞表面にあるヘテロダイマーで細胞外のリガンドと細胞骨格タンパクを結びつけている接着分子のことです。(羊土社 実験医学別冊 用語ライブラリー 細胞接着より)。
Q3 どのような細胞に使えるか?
A3 CS-1部位または 細胞接着ドメインに結合するインテグリンVLA-4またはVLA-5を持つ細胞に対して効果が大きいです。
Q4  VLA-4の発現している細胞は?
A4 T細胞、B細胞、単球、NK細胞、好酸球、骨髄単球系細胞、リンパ球系前駆細胞などにみられます。(羊土社 実験医学別冊 用語ライブラリー 細胞接着より)
Q5 どれくらいの感染効率を得られるか?
A5  ウイルス上清を用いて、50~70%(ヒトCD34+細胞)または20~30%(マウス骨髄単核球)です。
Q6 細胞毒性は?
A6 ポリブレンの場合のような毒性はほとんど見られません。例えばNIH/3T3の場合は0.25 mg/mlのレトロネクチンを含む培地でも細胞のgrowthに悪影響を与えませんでした。
Q7 ポリブレンと併用するとどうなるか?
A7 ポリブレンを併用すると遺伝子導入効率が落ちます。併用しないでください。
Q8 レトロウイルスやレンチウイルス以外のウイルスベクターやDNAの導入には使えるか?
A8 現在のところ不明です。
Q9 使用された例は?
A9 インディアナ大はレトロネクチンを用いることにより、レトロウイルスによる造血幹細胞への遺伝子導入を著しく高めることを見いだしました。タカラバイオ株式会社とインディアナ大学医学部による「高効率遺伝子導入法」を用いた臨床試験研究計画(IND)の実施が米国食品医薬品局(FDA)より承認・許可されています。

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