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Protocols

Universal Tyrosine Kinase Assay Kit

Standard protocol

試薬の調製
1. 合成ペプチド基質固相化プレート、細胞抽出用緩衝液、ブロッキング用緩衝液はそのまま使用する。
2. Kinase反応用緩衝液
2-メルカプトエタノールを最終濃度10 mMになるように使用直前に添加する。調製した液は2-メルカプトエタノールが不安定なため、必要量を用時調製する。具体的には市販の2-メルカプトエタノール(99%)を14.4Mとすると、1440倍となるように添加する。
3. 40 mM ATP-2Na
1バイアル全量を0.55 mlの蒸留水に溶解する。1バイアルは48ウェル分に相当する。
4. Kinase標準品
1バイアル全量を100 μlの蒸留水に溶解する。(なお、一度に全量使用しない場合はこの段階で小分け分注し-20℃で保存する。この状態で2週間は安定である。)次に、上記2で調製した2-メルカプトエタノール添加済Kinase反応用緩衝液を400 μlを加え、最終500 μl(つまり、5倍希釈液)にする。この溶液を最高濃度として、上記2で調製した2-メルカプトエタノール添加済Kinase反応用緩衝液で2倍ずつ段階希釈し各濃度の標準品を用時調製する。0濃度は2-メルカプトエタノール添加済Kinase反応用緩衝液を用いる。標準品の活性(unit/μl)はロットによっても異なるので、測定ごとに検量線を作製する。
5. 抗リン酸化Tyrosine-POD標識抗体
5.5 mlの蒸留水に溶解する。一度に使いきらない場合は-20℃に凍結保存する。この状態で2週間は安定である。凍結融解の繰り返しは避けること。
6. 発色試薬(TMBZ)
使用前に室温にもどしてそのまま使用する。使用前にすでに濃い青色に変色していないことを確認する。金属イオンと接触すると呈色するおそれがあるので注意する。
数回に分けて使用する場合は予め必要量を取り分けて使用する。
7. キットに含まれていないその他の試薬、装置
 1)反応停止液: 1N硫酸 1キット分に11 ml必要
 2)洗浄液:0.05%Tween20含有PBS (PBS-Tablet 製品コード T900が使用できる。)
 3)37℃インキュベーター
 4)マイクロタイタープレートリーダー(450 nm付近のフィルターを有するもの)
 5)蒸留水
 6)マイクロピペット(10~500μl)
 7)2-メルカプトエタノール
サンプル調製法(全蛋白質の抽出)
1. 浮遊細胞の場合
1~5×106細胞をPBSで洗浄し遠心後、ペレットとして細胞を回収する。この細胞ペレットに1 mlの細胞抽出用緩衝液を加え、軽くボルテックスミキサーにかけ懸濁する。14,500 rpm(10,000×g)で4℃10分間遠心分離し、上清をサンプルとして使用する。
1'. 接着細胞の場合
直径9 cmのシャーレで培養した細胞(1~5×106細胞)から培地を取り除き、PBSで1度細胞が接着しているシャーレを洗浄後、1 mlの細胞抽出用緩衝液をシャーレに添加し、ラバーポリスマンで丁寧に細胞を剥がしとり回収する。あとは上記1と同様に遠心分離を行い、上清をサンプルとして使用する。
2. 96 well培養プレートからの細胞の回収は細胞抽出用緩衝液の液量を50~100 μl/wellとし、ピペッティングにより細胞をはがし、上記1、2の方法で処理する。
3. PTKを特異抗体で免疫沈降し、特有なPTK活性を測定する場合、上記1、1'、2の様に調製した全蛋白質抽出液0.5~1 mlにProteinA-agaroseまたはProteinG-agarose 50 μlを添加し、4℃で20分間緩やかに振盪し反応させ非特異的吸着蛋白質を除く。10,000×g で4℃ 10分間遠心後上清を別のチューブに移す。この抽出液に目的PTKに対する特異抗体を5~30μg添加し室温で1時間反応させる。これにProteinA-agaroseまたはProteinG-agaroseを30μl添加し、室温で20分間反応させる。10,000×gで4℃1分間遠心し上清を除き、PBS 1 mlを沈殿に添加し再懸濁し、4℃で10分間振盪反応させる。10,000×gで4℃1分間遠心し、沈殿を回収する。この操作を合計3回行う。得られた沈殿を2-メルカプトエタノール添加Kinase反応用緩衝液150μlで懸濁し検体(ゲル懸濁液として50μl/well)として用い、Kinase活性を測定する。
測定操作
1. 上記のように調製したサンプルは通常5倍以上にKinase反応用緩衝液で希釈して検体として測定する(培養細胞抽出物の場合は15~100倍希釈を1つの目安にする)。上記調製サンプルは-80℃で数日安定であるが、希釈した検体はその日の内に測定する。
2. 各濃度のKinase標準液および測定検体を40 μlずつマイクロピペットで各wellに加え(2重測定をお薦めする)、さらに40 mM ATP溶液10 μlを添加しよく混合し37℃で30分間反応させる。(ATPの添加により反応がスタートする。インキュベーション時間が45分間以上になるとリン酸化蛋白質自身のプレートへの非特異的吸着が起こり、バックグランドが若干高くなる。)
3. 反応を終えたプレートは液を捨て、洗浄液(Tween-PBS)で4回洗浄後、ペーパータオル上で十分に液を切る。ブロッキング用緩衝液を100 μl/wellずつ加え37℃で30分静置する。
4. ブロッキング用緩衝液を捨てた後、ペーパータオル上でよく液を切る(洗浄する必要はありません)。抗リン酸化Tyrosine抗体-POD液を50 μl/well添加し、37℃で30分反応させる。
5. 反応液を捨て、洗浄液(Tween-PBS)で4回洗浄後、ペーパータオル上でよく液を切る。発色基質液を100 μl/well添加する。37℃で15分間の反応時間を目安にする。
6. 反応停止液(1N 硫酸)を100 μl/wellずつ、発色基質液を添加したwell順に、添加し反応を止める。
7. 波長450 nm(この付近のフィルターであれば測定可能)で吸光度を測定し、Kinase標準液の活性を横軸に、吸光度を縦軸にプロットして検量線を作成し、検体で得られた吸光度からKinase活性を算出する。発色は反応停止後1時間までは安定である。また、発色が強すぎ吸光度が3.5を超えるような場合には褐色沈殿が生じ測定値が低値になることがある。
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