この画面を閉じる

Protocols

Heparan Degrading Enzyme Assay Kit

Standard Protocol(Heparan Degrading Enzyme Assay Kit)

試薬の調製
  1. CBD-FGG固相化プレート、反応緩衝液、細胞抽出液、発色基質はそのまま使用する。


  2. ビオチン化ヘパラン硫酸(ラベル化基質)
    1バイアル全量を5.5 mlの蒸留水に溶解する。1バイアルは96ウェル分に相当する。1ウェルあたり50 μl使用する。溶解液は-80℃で3週間は保存可能である。


  3. 活性標準品
    1バイアル全量を250 μlの蒸留水で溶解する。溶解液を希釈用反応緩衝液で2倍希釈物を最高濃度として段階希釈系列を作製する。標準品の活性はロットごとに異なるので、測定ごとに検量線を作成する。0濃度は反応緩衝液を用いる。希釈した標準品は保存できないが、希釈前の溶解液のままであれば、-80℃で3週間は保存可能である。
    注意: 本来、活性標準品には精製酵素もしくは細胞抽出粗酵素を用いるべきところであるが、本酵素活性は非常に不安定で長期間の保存に耐えられれない。そのため、本キットでは血小板由来ヘパラン分解酵素活性画分による37℃、45分間の分解反応を実施したときに示される酵素活性とほぼ等しい検量線になるように、未標識のヘパラン硫酸を代替標準品として調製している。
    キット中の活性標準品を指標に異なる日に、複数回測定され、その結果を比較されるときは、かならず反応温度37℃、反応分解時間45分で実施してください。
    1 UnitはpH 5.8、37℃で1分間に0.063 ngのビオチン化ヘパラン硫酸を分解できる活性量をあらわす。


  4. ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン
    1バイアル全量を11 mlの蒸留水で溶解する。一度に使いきらない場合は-20℃以下に凍結保存する。この状態で3週間は安定である。凍結融解の繰り返しは避けること。


  5. 発色試薬
    使用前に室温に戻してそのまま使用する。使用前にすでに濃い青色に変色していないことを確認する。金属イオンと接触すると呈色する恐れがあるので注意する。
    数回に分けて使用する場合はあらかじめ必要量を取り分けて使用する。


  6. キット以外に必要な試薬、装置
    1)反応停止液:1N硫酸 1キット分に11 ml必要
    2)洗浄液:0.05%Tween20含有PBS (PBS-Tablet; 製品コード T900)
    3)37℃インキュベーター
    4)マイクロタイタープレートリーダー(450 nm付近のフィルターを有するもの)
    5)蒸留水
    6)マイクロピペット
    7)酵素反応用に用いる96穴プレート(使用済みの培養プレートを洗浄したものを利用してもよい)。もしくはマイクロチューブ
サンプル調製方法
  1. 浮遊細胞の場合
    1~5×106個の細胞をPBSで洗浄後、ペレットとして細胞を回収する。この細胞ペレットに1 mlの細胞抽出用緩衝液を加え、軽くボルテックスミキサーにかけ懸濁する。14,500 rpm(10,000×g)で4℃5分間遠心分離し、上清をサンプルとする。


  2. 接着細胞の場合
    直径9 cmの培養シャーレで培養した細胞(1~5×106個)から培養上清を取り除き、PBSで一度細胞が接着しているシャーレを洗浄後、1 mlの細胞抽出用緩衝液を加え、ラバーポリスマンを使って細胞をマイクロチューブに回収する。14,500 rpm(10,000×g)で4℃5分間遠心分離し、上清をサンプルとする。


  3. 96穴培養プレートの場合
    96穴培養プレートからの細胞の回収は、細胞上清を除いた後に、細胞抽出用緩衝液を50~100 μl加え、ピペッティングにより細胞をはがし、可能であれば遠心を行う(14,500 rpm)。大量サンプル処理で遠心が不可能であれば、懸濁状態のままでもよい。


  4. 血小板の場合
    血小板を遠心で沈査として集め、適当量の細胞抽出液で懸濁する。14,500 rpm(10,000×g)で4℃5分間遠心分離し、上清をサンプルとする。血小板を含む血漿の場合は等量の細胞抽出用緩衝液と混合、懸濁し、不溶物があれば遠心除去する。
 抽出したサンプルを反応緩衝液と1:1に混合し(2倍希釈物となる)測定する。いずれの場合も、調製後はすみやかに測定することが望ましいが、やむを得ず保存する場合は、-80℃で2週間を限度とする。
 注意:調製された測定用サンプル中にFGFとヘパラン硫酸の結合を妨害する物質が含まれる場合、酵素活性と結合阻害活性との区別がつきにくい場合がある。
操作方法
  1. 各濃度に希釈した活性標準品と上記のように調製した測定サンプル(いずれも反応緩衝液で2倍されたものになっているが必要な場合はさらに希釈する)をあらかじめ別の96ウェルプレートか、もしくはマイクロチューブに50 μl/wellずつ加える。


  2. ヘパラン硫酸分解反応
    蒸留水5.5 mlで溶解したビオチン化ヘパラン硫酸(ラベル化基質)を、8連ピペットなどを用いて、活性標準品や測定サンプルを加えてある96ウェルプレート、もしくはマイクロチューブに50 μl/wellずつ添加し、37℃で45分インキュベートする(活性標準品は反応時間45分用に濃度設定している。測定サンプルの活性が微弱と予想される場合は、定性的には数時間に延長して検出してもよい)。


  3. 未分解ヘパラン硫酸結合反応
    インキュベートを終えたビオチン化ヘパラン硫酸(ラベル化基質)と測定サンプルの混合物をキットに梱包されているCBD-FGF固定化プレートに8連ピペットなどを用いて、96 μl/wellずつ加える(液の移し換えなどで液量が不足している場合はすべてのサンプル・標準品の投入液量を統一することで問題はない)。37℃で15分インキュベートする


  4. ビオチン・アビジン結合反応
    反応液を捨て、各ウェルを洗浄用緩衝液(0.1% Tween20/PBS)で3回洗浄する。8連ピペットなどを用いて、溶解したペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンを100 μlずつ加え、37℃で30分インキュベートする。


  5. ペルオキシダーゼ呈色反応
    反応液を捨て、各ウェルを洗浄用緩衝液(0.1% Tween20/PBS)で3回洗浄する。8連ピペットなどを用いて、基質液を100 μlずつ加え、室温で5~15分間発色させる。反応は室温の影響を受けるので、発色が過剰にならないように、時間に注意する。


  6. 基質液を加えた順番で、各ウェルに停止液(1 N硫酸)を100 μlずつ加え、反応を停止させ、よく混和する。


  7. 蒸留水を対照としてマイクロプレートリーダーのゼロ調節を行った後、波長450 nmで各ウェルの吸光度を測定する。発色は反応停止後、1時間まで安定である。


  8. 活性標準品を用いて検量線を作成する場合は、グラフ用紙の横軸に各酵素活性単位を、縦軸にそれに対応する吸光度をブロットする。この検量線を利用して、サンプルの吸光度から対応する酵素活性単位を算出する。
この画面を閉じる