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Rat Heme Oxygenase-1 EIA Kit

ストレッサーとしてのカドミウムの影響(ラット培養細胞でのカドミウム暴露試験)

NRK49F細胞(ラット正常腎臓細胞)を用いて、カドミウムの添加量とヘムオキシゲナーゼ-1の産生量との関係を調べてみた。

【方法】
NRK49F細胞(ラット正常腎細胞)と3Y1細胞(ラット線維芽細胞)の2種類の培養細胞をそれぞれ用いて以下の実験を行った。
細胞を培地に懸濁し、24穴プレートのウェルに1 mlずつ加え、さらに塩化カドミウムを終濃度20 µMとなるように添加した後(対照としてはPBSを用いた)、72時間培養を行った。経時的にウェル中の培養上清の回収と細胞の回収・抽出を行った。細胞の回収・抽出は、ウェルから上清を除去した後、キット中の細胞抽出用緩衝液をウェルに1 ml加え、軽くピペッティングすることによって行った。各サンプルは測定を行うまで-20℃保存した。
所定の各時点のサンプル(上清および細胞抽出液)がすべてそろった後、それらのサンプル中のヘムオキシゲナーゼ-1の産生量を本キットを用いて一度に測定した。

【結果】
カドミウム(またはPBS)投与時と72時間後の細胞数を表に、各サンプル中のヘムオキシゲナ-ゼ-1の測定値を図に示す。
図 培養細胞でのカドミウム暴露試験
図 培養細胞でのカドミウム暴露試験

表からわかるように、カドミウム投与群とPBS投与群(対照)の細胞数に大きな違いはなく、カドミウム(20 µM)投与による増殖阻害はないと思われる。
図からわかるように、カドミウム投与によってヘムオキシゲナーゼ1の産生量が増大することが認められた。しかし、2種の培養細胞では、カドミウムを投与した場合のヘムオキシゲナーゼ-1の産生量や経時的な産生パターンが異なっており、細胞の種類によってストレス応答が異なることが推察された。また、NRK49F細胞ではカドミウム投与52時間以降に培養上清中にヘムオキシゲナーゼ-1が検出されたが、これは細胞から培地中に放出されたものと思われる。

表 カドミウム投与時と72時間後の細胞数

   時間
細胞

カドミウム投与時
(0時間)

72時間後

カドミウム投与群

PBS投与群(対照)

NRK49F

9×104

43×104

44×104

3Y1

1.4×104

55×104

63×104

*数値は1ウェル(培地1 ml)中の細胞数を表す。
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