細胞生物学

骨芽誘導した骨髄細胞のALP染色および培養上清中のオステオカルシンの測定

正常ラット骨髄細胞 [ 8 週齢・オス ] を1×106 cells/well撒き込んで4日間培養後、Osteoblast Inducer Reagent (for animal cell)(製品コード MK430)の構成試薬 (1) Ascorbic Acid と (2) Hydrocortisone と (3) β-Glycerophosphateを加えた培地を用いて分化誘導した。経時的に培養上清を採取し、培養上清中に含まれるオステオカルシンをELISAにより測定した。同時にアルカリ性ホスファターゼ染色を行った。

A:骨芽細胞分化培地(10 % FCS/RPMI1640 + Ascorbic acid + Hydrocortisone + β-Glycerophosphate)
B:基本培地(10% FCS/RPMI1640 + Ascorbic acid)分化開始日をday 0とした。

分化誘導7日目頃からアルカリ性ホスファターゼ陽性細胞が出現した。その後まもなく、(A)では骨芽細胞より分泌されるタンパク質であるGla型オステオカルシンの産生が確認され、日ごとに両マーカーの産生量が増加していく様子が観察された。
* アルカリ性ホスファターゼ陽性細胞は分化誘導を行っていない(B)でも観察されたが、顕微鏡で細胞形態を確認したところ、(A)では骨基質タンパク質を産生する機能をもった成熟骨芽細胞の出現が見られたが、(B)では見られなかった。