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ニワトリ軟骨および骨組織からのRNAの抽出

[使用試薬]
[サンプル]
ニワトリ 軟骨組織 200 mg
ニワトリ 骨組織 200 mg
[方法]
  1. RNA抽出
    ニワトリ軟骨組織および骨組織200 mgを乳鉢に移し、液体窒素を加えながら粉末状になるまで磨砕した。
    液体窒素を蒸発させた後、4 mlのRNAiso Plusを加え、さらにホモジナイズを行い、RNAiso Plusのプロトコールに従い、抽出を行った。ただし、イソプロパノール沈殿の際に、RNAiso Plusの液量の0.25倍量のHigh-Salt Solution for Precipitation (Plant)を加え混合し、さらに0.25倍量のイソプロパノールを加え混合して、その後はRNAiso Plusのプロトコール通りにtotal RNAを回収した。最終的に30 μlのRNase-free waterに溶解した。
    同じサンプルからHigh-Salt Solution for Precipitation (Plant)を加えずに通常のRNAiso Plusのプロトコール通りに回収したtotal RNAと比較を行った。

  2. RT-PCR
    1で抽出したRNAを用いて、β-actinのRT-PCRを行った。mRNA由来とゲノムDNA由来の増幅サイズが異なるように設計したプライマーを用い、ゲノムDNAの混入も確認した。
[結果]
  1. 抽出したRNAの電気泳動結果

    <軟骨組織>
    Lane 抽出方法
    1, 2 RNAiso Plusのみ
    3, 4 RNAiso Plus+High-Salt Solution
    for Precipitation (Plant)

    <骨組織>

    Total RNA 5 μl Apply
    1% Agarose
    M: DL2,000 DNA Marker
    Lane 抽出方法
    1, 2 RNAiso Plusのみ
    3, 4 RNAiso Plus+High-Salt Solution
    for Precipitation (Plant)

  2. 抽出したRNAの収量と純度
    <軟骨組織>
    サンプル
    No.
    抽出方法 抽出
    液量(μl)
    A260 A280 A260/A230 A260/A280 RNA量*1
    (μg/100 mg組織)
    1 RNAiso Plusのみ 30 66.36 44.60 1.06 1.49 79.63*2
    2 RNAiso Plusのみ 30 85.77 51.31 0.99 1.67 102.92*2
    3 RNAiso Plus+High-Salt 30 4.56 2.43 2.43 1.88 5.47
    4 RNAiso Plus+High-Salt 30 5.66 2.90 1.66 1.95 6.79

    <骨組織>
    サンプル
    No.
    抽出方法 抽出
    液量(μl)
    A260 A280 A260/A230 A260/A280 RNA量*1
    (μg/100 mg組織)
    1 RNAiso Plusのみ 30 83.00 49.15 0.99 1.69 99.61*2
    2 RNAiso Plusのみ 30 80.46 57.75 0.91 1.39 96.55*2
    3 RNAiso Plus+High-Salt 30 4.56 2.55 1.75 1.97 6.01
    4 RNAiso Plus+High-Salt 30 5.66 3.28 2.08 1.98 7.79

    *1 RNA量:A260より算出した値
    *2 RNAiso Plusのみで抽出したサンプルは、ポリサッカライドなどの不純物の混入が多いため、A260の測定値が正確なRNA量を反映していないと思われる。

  3. 抽出したRNAを用いたRT-PCR
    RNA Sample:各500 ng
    RT Primer:Oligo dT Primer
    逆転写酵素:Reverse Transcriptase M-MLV (RNase H free)(製品コード 2640A)
    PCR酵素:TaKaRa LA Taq(製品コード RR002A)
    逆転写反応:10 μl
    PCR反応系:50 μl(逆転写反応液2 μl使用)
    Target:β-actin
    mRNA由来の増幅サイズ:561 bp
    genome DNA由来の増幅サイズ:916 bp
    PCR 条件: 98℃
    55℃
    72℃
    10 sec.
    30 sec.
    1 min.
    30 cycles



    PCR反応液 10 μlアプライ
    3% Agarose
    M:100 bp DNA Ladder
    Lane 抽出方法
    1 RNAiso Plusのみ  
    2 RNAiso Plusのみ (RTase(-))
    3 RNAiso Plus+High-Salt  
    4 RNAiso Plus+High-Salt (RTase(-))
[まとめ]
骨および軟骨からのRNAiso PlusによるRNA抽出において、イソプロパノール沈澱操作時にHigh-Salt Solution for Precipitation (Plant)を添加して回収を行うと、A260/A280の比率が1.8を超える純度の高いtotal RNAが調製できた。軟骨由来RNAの場合は、電気泳動においてもribosomal RNAのバンドが確認できた。
RT-PCRの結果、軟骨由来RNAの場合は、RNAiso Plusのみで抽出したRNAを用いた場合でも、弱い増幅が見られたが、High-Salt Solution for Precipitation (Plant)を用いたRNAは、軟骨由来RNA、骨由来ともにはっきりとしたバンドが確認できた。また、どちらもRTase(-)の増幅の結果、ゲノム由来の増幅は確認されなかった。
骨および軟骨組織からのRNA抽出は通常困難であるが、RNAiso Plusを用いた抽出にHigh-Salt Solution for Precipitation (Plant)を併用することにより、本実験で示したように純度の高いRNAを抽出することが 可能である。
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