製品説明
Lenti-X Living Colors Vectorを用いることで、目的タンパク質を蛍光タンパク質と融合して発現するレンチウイルスを作製でき、神経細胞(図1)や幹細胞、非分裂細胞を含むほとんどの細胞に遺伝子導入が可能である。本ベクターには単量体の蛍光タンパク質(AcGFP1あるいはDsRed-Monomer)を採用しているので目的タンパク質の機能を損なうことなく融合タンパク質を生成でき、目的遺伝子の発現モニタリング、パッケージング細胞への形質転換および標的細胞への感染のマーカー、細胞内での局在化や挙動の可視化のために理想的なツールとなる。AcGFP1やDsRed-Monomerは融合タグとしてさまざまなタンパク質とともに用いられ、タンパク質機能や細胞内局在化の解明に役立っている。両者は哺乳類細胞内で非常に安定であり、安定発現株の構築にも有用である。
また、融合発現ではなく、IRESを利用し目的遺伝子とZsGreen1をバイシストロニックに発現するベクターも選択できる。
すべてのLiving Colors蛍光タンパク質と同様、いずれも検出に補因子や基質の添加は不要であり、細胞が生きたままの状態でリアルタイムに観察が可能である。
図1. ヒト神経前駆細胞へのDsRed-Monomer-NucおよびAcGFP-Actin発現レンチウイルスの等量(MOI)での共感染例
神経球をラミニン上で分化させ、DsRed-MonomerおよびAcGFP1を発現するレンチウイルスを感染させた。アクチンとAcGFP1の融合タンパク質は細胞骨格をはっきりと可視化させている。またDsRed-Monomerの核への局在が、それぞれの細胞の位置を明確に示している。
MOI=multiplicity of infection
図2. DsRed-MonomerとAcGFP1の励起および蛍光スペクトル ご注意:拡散防止措置に関して
Lenti-Xシリーズ製品を用いて作製されたpLVX系レンチウイルスベクターは、細胞ゲノムに組み込まれたプロウイルスにおいてLTRプロモーター活性を有しています。
このようなレンチウイルスベクターについて、文部科学省ポジションペーパー「Human immunodeficiency virus 1型(HIV-1)の増殖力等欠損株等の解釈について」(令和7年3月21日)では、一定の要件を満たし、かつ野生型HIV-1またはHIV-2と共存しない条件下で使用される場合には、増殖力等欠損株として取り扱うことができるとの考え方が示されています。
一方で、野生型HIV-1またはHIV-2と共存する条件下では、自立的な増殖力および感染力を再獲得する可能性があります。
本製品を用いた実験の実験区分、必要な拡散防止措置および関連する手続きについては、使用条件によって異なる場合があります。ご使用にあたっては、ご所属機関の遺伝子組換え実験安全委員会等にご確認いただき、適切な管理のもとでご使用くださいますようお願いいたします。
参考資料:
文部科学省ポジションペーパー 「Human immunodeficiency virus 1型(HIV-1)の増殖力等欠損株等の解釈について」(令和7年3月21日)
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| 注意: | IRES配列上流のMCSに翻訳されるORFをクローニングしていない状態では、蛍光タンパク質の発現が弱く、蛍光顕微鏡による検出が難しい場合がある。IRES前のMCSに約0.7~1.2 kbの遺伝子を挿入して使用することをお勧めする。
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