PicoPLEX DNA-seq Kitは、独自のPicoPLEXテクノロジーにより、シングルセルからイルミナ社NGS用ライブラリーを作製するキットである。同一チューブで全ての反応を行うことができるため、コンタミネーションやエラーを低減できる。また、3ステップの簡単操作で、時間とコストが削減できる。キットには48回分の試薬が含まれており、48個のシングルセルまたはDNA(6~60 pg)からデュアルインデックスを付加したライブラリーを作製することができる。インデックスは使い切りのマイクロウェルプレートに分注済みである。
図1.PicoPLEX DNA-seq Kitのワークフロー
図2.PicoPLEX DNA-seqテクノロジー
PicoPLEX DNA-seq KitはPicoPLEX WGA Kitと同じテクノロジーを利用している。
Step 1: | 細胞を溶解 |
Step 2: | 特殊なrandom primerでDNA選択的にプレ増幅を行う |
Step 3: | 次の増幅でイルミナ用アダプターとインデックスを付加する |
図3.アレイ解析との比較検証
PicoPLEX DNA-seq Kitで作製した胚のシングルセルライブラリーを用いて24sure array(イルミナ)とNGSの結果の同等性を調べた。シーケンスの結果はアレイの結果と一致していた。また、2番染色体はアレイでは正常に見えるが、NGSでは重複を検出していて、アレイより正確なケースも見られた(赤矢印)(GIVF提供データ)。
図4.PicoPLEX DNA-seq Kitで作製されたライブラリーのリード数
FACSソートした26個のH929細胞からライブラリーを作製し、ライブラリー定量せず、同じ液量ずつプールしてMiSeqでシーケンスをした。PicoPLEX DNA-seqの反応は再現性が高いため、プール前にライブラリーを定量しなくても良好な結果が得られた。No cellはウェルに細胞が無かったため、リードを取得できなかった。
図5.染色体異常検出の再現性
FACSソートした11の独立したH929細胞からライブラリーを作製しMiSeqで解析した。35 bpシングルリードでデータを取得後、トータルリード250,000リードでデータ解析を行った。ゲノム全体にマッピングされ、各細胞ごと同様な結果が得られ、高い再現性が示された。
・Cell Extraction Buffer (Green)
・Extraction Enzyme Dilution Buffer (Violet)
・Cell Extraction Enzyme (Yellow)
・Pre-Amp Buffer (Red)
・Pre-Amp Enzyme (White)
・Amplification Buffer(Orange)
・Amplification Enzyme (Blue)
・Nuclease-Free Water (Clear)
・Dual Index Plate
Indexの配列、プレートレイアウトはこちらをご覧ください。