【方法-組織切片の調製】
材 料 : ラットの脛骨 操作手順 : 1) PLP固定 2) 10% EDTAによる脱灰
4℃、1週間3) アセトン
4℃、一晩4) アセトン
室温30分、4回5) メチル安息香酸
室温30分、2回6) キシレン
室温30分、2回7) パラフィン
60℃、30分、4回8) パラフィン包埋 9) 薄切
*:ステップ3)~9)はAMeX変法(新鮮凍結切片に準じた抗原性の保持が可能)による。
【方法-免疫組織染色】
一次抗体 : OC4-30 10000倍希釈(0.2 μg/ml) OCG3 5000倍希釈(0.4 μg/ml) GluOC4-5 10000倍希釈(0.2 μg/ml) 検出方法 : sABCシステム(DAKO社) 操作手順 : 1)脱パラフィン 2)非特異的タンパク質のブロッキング 3)一次抗体
4℃、一晩4)ビオチン標識二次抗体
室温30分5)内因性ペルオキシダーゼのブロッキング 6)Strept ABComplex
室温30分7)DAB反応 8)対比染色(メチルグリーン) 9)脱水・透徹・封入
【結果】
評価した3種の抗OCモノクローナル抗体は、ラット由来のOCとも交差反応し、ラットの組織でも使用できることが確認できた。Gla型OCを認識するOC4-30抗体は、一部の骨芽細胞や骨細胞とも反応したが、主に骨基質に強く反応した(図1のA-D)。
Gla型とGlu型の両方のOCを認識するOCG3抗体は、骨基質と共に骨芽細胞や骨細胞に反応した(図1のE-H)。
一方、Gla化される前段階のOCの21位、24位のGlu(E)残基を認識するGluOC4-5抗体は、骨基質に反応せず、ある時期(生後15~17日)の骨芽細胞に強く反応した。
OC4-30 | OCG-3 | OC4-5 | |
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皮質骨 (下段は上段の 強拡大図) |
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海綿骨 (下段は上段の 強拡大図) |
【図中の略語】 cb:cortical bone tb:trabecular bone h:hematopoetic cells peri:periosteum | ||