DNA Ligation Kit <Mighty Mix>
【標準プロトコール】の使用例
突出末端のベクターライゲーション
pUC118
Hind III/BAP (製品コード 3324) (50 ng, 25 fmol) に、564 bpのλDNA由来の
Hind III断片 (2.5~150 fmol) を加えたDNA溶液7.5 μlにLigation Mix 7.5 μlを加え、16℃で30分間反応した。反応液のうち10 μlで、
E. coli JM109コンピテントセル (7.3×10
8 cfu/μg pUC118) を形質転換し、X-Gal、IPTGを含むL-ampプレート上でコロニーを形成させ、コロニー数を計測して形質転換効率を調べた。結果を以下に示す。
Insert/vector (モル比) | 形質転換効率 (colonies/μg vector) | 白コロニー率 (%) |
white | blue |
- | 3.8×104 | 2.5×105 | 13.0 |
1/10 | 5.6×105 | 2.4×105 | 70.2 |
1/4 | 1.1×106 | 2.4×105 | 82.9 |
1 | 4.3×106 | 2.4×105 | 92.6 |
3 | 8.2×106 | 3.3×105 | 96.2 |
6 | 9.1×106 | 2.4×105 | 97.4 |
平滑末端のベクターライゲーション
pUC118
Hinc II/BAP (製品コード 3322) (50 ng, 25 fmol) に、500 bpのλDNA由来の
Hinc II断片 (2.5~150 fmol) を加えたDNA溶液7.5μlにLigation Mix 7.5 μlを加え、16℃で30分間反応した。反応液のうち10 μlで、
E. coli JM109コンピテントセル (7.3×10
8 cfu/μg pCU118) 100 μlを形質転換し、X-Gal、IPTGを含むL-ampプレート上でコロニーを形成させ、コロニー数を計測して形質転換効率を調べた。結果を以下に示す。。
Insert/vector (モル比) | 形質転換効率 (colonies/μg vector) | 白コロニー率 (%) |
white | blue |
- | 1.6×104 | 2.1×105 | 6.7 |
1/10 | 5.6×105 | 2.3×105 | 70.6 |
1/4 | 1.1×106 | 2.2×105 | 83.0 |
1 | 4.2×106 | 3.0×105 | 93.4 |
3 | 7.5×106 | 2.6×105 | 96.7 |
6 | 6.7×106 | 3.7×105 | 94.8 |
得られた白色コロニーについて、PerfectShot Insert Check PCR Mix (製品コード RR020A) を用いてインサートチェックを行った。
Insert | Insert:Vector |
0.1:1 | 3:1 |
λ564/Hind III | 21/24 | 24/24 |
λ500/Hinc II | 24/24 | 22/24 |
Insert/Vector比は1以上で効率よく陽性クローンを得ることができ、6以上では、形質転換効率が低くなる場合があります。Insert/Vector比を3程度として実験することをお勧めします。
また、Insert DNAの鎖長が短いとマルチライゲーション (Insert DNAが複数つながってVectorに挿入される反応) の頻度が高くなります。マルチライゲーションはInsert/Vector比が高い程起こりやすくなるので、マルチライゲーションの頻度が高い場合は、Insert/Vector比を下げて検討してください。
DNA Ligation Kit <Mighty Mix>