TaKaRa LA PCR™ Kit Ver.2.1
Control反応の増幅
(TaKaRa LA PCR™ Kit Ver.2.1)
A. LA 編
本キットには、コントロールとしてHT29由来ゲノムDNA、およびその約17.5 kbp領域を増幅するためのプライマーが含まれている。
1. |
下記に示す反応液を調製する。
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使用量 |
終濃度 |
10×LA PCR Buffer II(Mg2+ plus) |
5 μl |
[1×] |
dNTP Mixture |
8 μl |
各400 μM |
Control Primer LA3 |
1 μl |
0.2 μM |
Control Primer LA4 |
1 μl |
0.2 μM |
TaKaRa LA Taq |
0.5 μl |
2.5 U/50 μl |
Control Template |
2 μl |
200 ng/50 μl |
滅菌精製水 |
32.5 μl |
|
Total |
50 μl |
|
|
2. |
サンプルの蒸発を防ぐために、ミネラルオイル* 50 μlまたはAmpli Wax PCR Gem** 1個で反応液を覆う。(TaKaRa PCR Thermal Cycler MP またはPERSONALの場合は不要) |
* |
反応後にミネラルオイルを完全に除く必要がある場合は、クロロホルム100 μlで抽出する。 |
** |
Ampli Wax PCR Gemを用いると、クロロホルムで抽出する必要がない。また、Hot Start法を自動化することができる。 |
3. |
サーマルサイクラーに反応チューブをセットする。 |
4. |
以下の条件でPCRを行う。
98℃ |
20 sec.* |
30 cycles |
68℃ |
15 min. |
|
* |
TaKaRa PCR Thermal Cycler MP、PERSONALを使用する場合には、下記の条件でPCRを行う。
ミネラルオイルまたはPCR用Waxは必要ない。
98℃ |
10 sec. |
30 cycles |
68℃ |
15 min. |
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5. |
反応後、反応液の一部(5~10 μl)をアガロースゲル電気泳動にかけ、反応産物を確認する。Control Primer LAの場合、約17.5 kbpのバンドが確認される。 |
B. GC rich編
本キットにはコントロールとしてHT29由来ゲノムDNA、およびその約1,255 bpの領域(GC含量65%)を増幅するためのプライマーが含まれている。
1. |
下記に示す反応液を調製する。
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使用量 |
終濃度 |
2×GC Buffer Iまたは2×GC Buffer II |
25 μl |
[1×] |
dNTP Mixture |
8 μl |
各400μM |
Control Primer GC1 |
1 μl |
0.2 μM |
Control Primer GC2 |
1 μl |
0.2 μM |
TaKaRa LA Taq |
0.5 μl |
2.5 U/50 μl |
Control Template |
1 μl |
100 ng/50 μl |
滅菌精製水 |
13.5 μl |
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Total |
50 μl |
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2. |
A.LA編に同じ |
3. |
A.LA編に同じ |
4. |
以下の条件でPCRを行う。
(Thermal Cycler TP2000、TP480、MP、PERSONALとも)
94℃ |
1 min |
|
94℃ |
30 sec. |
30 cycles |
60℃ |
30 sec. |
72℃ |
2 min. |
72℃ |
5 min. |
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5. |
反応後、反応液の一部(5~10 μl)をアガロースゲル電気泳動にかけ、反応産物を確認する。Control Primer GCの場合、1,255 bpのバンドが確認される。 |
操作上の注意
● 推奨DNA使用量
ヒトゲノムDNA 0.1~ 1 μg
大腸菌ゲノムDNA 10 ~100 ng
λファージDNA 0.5~ 2.5 ng
● 長鎖DNAを増幅する場合の反応液量は、10~50 μlが望ましい。50 μl以上での反応では、増幅効率が下がる場合がある。
● 長鎖DNAを増幅する場合のプライマーは、特異性の高いものを設計する。特異性を高めるために30~35 merのプライマーが効果的である。
● 鋳型DNAはなるべく精製度の高いものを使用する必要がある。また、長鎖DNAを増幅する場合の鋳型DNA量は、通常のPCRの際の4~5倍量を使用する。
● キットの内容物は室温~37℃で完全に溶解した後、ピペッティングあるいはチューブを上下することによりよく撹拌する。vortexの使用はなるべく避ける。10 × LA PCR Buffer(または2×GC Buffer)、TaKaRa LA Taqを撹拌する場合は、泡立ちあるいは酵素の失活を防ぐために特に注意深く、ゆっくりとピペッティングする。また、各内容物は使用するまで氷上で保存する。
● 反応液は、反応開始前にピペッティングにより軽く撹拌する。この際、vortexは絶対に使用してはいけない。
● サンプルDNA中にプロテアーゼのコンタミネーションの可能性のある場合は、最初の熱変性ステップ(denaturation step)の後でTaKaRa LA Taqを加える。プロテアーゼは熱失活し、TaKaRa LA Taqの分解を防ぐことができる。
TaKaRa LA PCR™ Kit Ver.2.1