E. coli HB101 Electro-Cells
E. coli Electro- Cells
Protocol 1
プラスミドベクターを用いた形質転換
- Electro-Cells(50 μl)を使用直前に氷中で融解する。
- 融解したElectro-Cellsに1~2 μlのDNA溶液を加える(塩の含まれる試料溶液の場合にはエタノール沈殿による脱塩を行うとよい)。
- Electro-CellsおよびDNAの混合液をあらかじめ氷冷しておいた0.1 cmキュベットに注入する。
- パルスを印加後*、直ちに氷冷しておいた1 mlのSOC培地を加える。
- 37℃で1時間振とうする(160~225 rpm)。
- プレートに適当量をまく。
- 37℃で一晩放置する。
* TaKaRaではBIO-RAD社製のジーンパルサー(説明書の電圧条件、抵抗値200Ω)または
E.coliパルサー(説明書の電圧条件)を用いて行っている。
Protocol 2
M13ファージベクターDNAを用いた形質導入
- プラスミドベクターの形質転換の1. ~5. までの操作を行う。
- 3.5 mlのYT-soft agar(46~48℃に保温)に、200 μlの宿主菌(A600 = 0.8~1.0)を加える。
- 1. の適当量を2. のagarに混和し、すばやくYT-プレート上に広げる。
- プレートを室温で10~15分間置いた後、37℃で一晩インキュベートする。
Note
使用上の注意
- 運搬時は、ドライアイス/エタノールに入れる。
- 使用しない分は、ドライアイス/エタノール中にて凍結させ、-80℃で保存する。Falconチューブ(Falcon Code No. 2059または2057)の他、エッペンドルフチューブを用いても形質転換は可能だが、効率は若干悪くなる。
- 50 μl Electro-Cellsを用いる場合、形質転換するDNAの量を、高純度なもので10 ng以下にしないと、効率は悪くなる。
- 分子量の大きなDNA(>7 kb)を導入する場合には形質転換効率の低下がみられる。
- スケール(セルの量等)を変えたり、他のチューブやキュベットを用いたりする場合には、最適の条件を選ぶ。
- SOC培地の他、LB培地やΨb-brothでもかまわないが、若干の効率低下がみられることがある。
- SOC培地
2% | Bacto tryptone |
0.5% | Bacto yeast extract |
10 mM | NaCl |
2.5 mM | KCl |
10 mM | MgSO4 |
10 mM | MgCl2 |
20 mM | Glucose |
Mg2+溶液およびGlucoseを除き、オートクレーブした後、あらかじめ0.22 μmのフィルターを通した2M Mg2+stock溶液(1M MgSO4+1M MgCl2)並びに2M Glucose溶液を加え、再び0.22 μmのフィルターを通す。
- LB培地 (1 l あたり)
10 g | Bacto tryptone |
5 g | Bacto yeast extract |
5 g | NaCl |
1 N NaOHでpH7.5前後に調整し、オートクレーブする。
- Ψb-broth (1 l あたり)
20 g | Bacto tryptone |
5 g | Bacto yeast extract |
5 g | MgSO4・7H2O |
1 N KOHでpH7.5前後に調整し、オートクレーブする。
希釈が必要な場合は、4.で加えた培地で行う。
- YT-soft agar(100 mlあたり)
0.8 g | Bacto tryptone |
0.5 g | Bacto yeast extract |
0.5 g | NaCl |
1 N NaOHでpH7.6前後に調整し、0.6%になるようagarを添加しオートクレーブする。
- YT-プレート(1 lあたり)
8 g | Bacto tryptone |
5 g | Bacto yeast extract |
5 g | NaCl |
1 N NaOHでpH7.6前後に調整し、1.5%になるようagarを添加しオートクレーブする。
- 宿主菌は、Electro-Cellsから培養することができる。
E. coli HB101 Electro-Cells