TaKaRa PCR Mycoplasma Detection Set
PCR法によるマイコプラズマの検出
テストしたいサンプルがEagle等の通常の細胞培養用の培地を用いた培養上清の場合は、サンプルを直接PCRの反応系に加えマイコプラズマのDNAを増幅させることができる。しかし培地等の試料中にPCRの反応阻害物が含まれている恐れがあるときは、いったん試料よりDNAのみを抽出し、これを反応系に加える必要がある。
A.1st PCR
- 以下の手順で試薬を加えて混合し、反応液を準備する。
10×PCR Buffer* |
5 μl |
dNTP Mixture*(各2.5 mM) |
4 μl |
MCGp F1 Primer |
0.5 μl |
MCGp R1 Primer |
0.5 μl |
TaKaRa Taq |
0.25 μl |
滅菌精製水 |
34.75~39.5 μl |
* TaKaRa Taq(製品コード R001A/B/C)に添付
- A. -1. の反応液を混合する。
- 次にクロスコンタミネーションを起こさないように注意して、PCR反応液量が50 μlになるようにサンプル(5 μl以下)を直接反応系に加える。
- サーマルサイクラーを以下の条件に設定し、PCRを行う。
94℃、30 sec
↓ |
|
94℃、30 sec |
|
30~35 cycles |
55℃、 2 min |
72℃、 1 min |
B.2nd PCR
- 以下の手順で反応液を調製する。
10 × PCR Buffer* |
5 μl |
dNTP Mixture*(各2.5 mM) |
4 μl |
MCGp F2 Primer |
0.5 μl |
MCGp R2 Primer |
0.5 μl |
TaKaRa Taq |
0.25 μl |
滅菌精製水 |
39.25 μl |
*TaKaRa Taq(製品コード R001A/B/C)に添付
- B. -1. の反応液を混合する。
- 次にクロスコンタミネーションを起こさないよう注意して、1st PCRの反応産物を0.5 μl*加える。
* | 鮮明なPCR産物を得るためには、1st PCRの反応産物原液の他に、10倍希釈、100倍希釈した反応産物を、それぞれ0.5 μl加えてPCRを行うとよい。 |
- サーマルサイクラーを以下の条件に設定し、PCRを行う。
94℃、30 sec
↓ |
|
94℃、30 sec |
|
30 cycles |
55℃、 2 min |
72℃、 1 min |
C.増幅産物の電気泳動による解析
- 反応終了後1st PCRおよび2nd PCRの反応産物より10 μlとり電気泳動用のサンプルとする。
- アガロースゲル電気泳動により増幅断片の有無、およびその大きさ*をチェックする。1st PCRの反応産物は、例えば1%アガロースゲル[Agarose L 03「TAKARA」(製品コード 5003)等]を用いて解析を行う。2nd PCRの反応産物は、2~4%のアガロースゲル[PrimeGel Agarose PCR-Sieve(製品コード 5810A)など]を用いて解析を行う。
※ 表2に12種のマイコプラズマのDNAをそれぞれ鋳型とし、2種のプライマー対を用いて増幅を行った場合の増幅断片の大きさを示している。
|
F1 and R1(bp) |
F2 and R2(bp) |
M. hyopneumoniae |
681 |
237 |
M. neurolyticum |
501 |
196 |
M. fermentans |
491 |
195 |
M. pulmonis |
477 |
189 |
M. hyorhinis |
448 |
211 |
M. orale |
423 |
179 |
M. capricolum |
415 |
179 |
M. arthritidis |
408 |
157 |
M. salivarium |
403 |
151 |
M. hominis |
370, 369 |
147, 148 |
M. arginini |
369 |
145 |
U. urealyticum |
482, 481 |
154 |
表2. 12種類のマイコプラズマ属における増幅断片の大きさ
TaKaRa PCR Mycoplasma Detection Set