使用法
- 遺伝子の挿入
プラスミドベクターのクローニングサイトに目的遺伝子のORFを挿入する。アンピシリン耐性遺伝子が搭載されているため、組換え大腸菌を選択できる。
- 細胞への導入
TransITシリーズなどの導入試薬を用いて、プラスミドを細胞に導入する。条件は導入試薬のプロトコールに従っておこなう。
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遺伝子導入細胞の選択
pBApo-CMV Neo DNAはネオマイシン耐性遺伝子を、pBApo-CMV Pur DNAはピュ-ロマイシン耐性遺伝子を搭載しているため、導入細胞を薬剤で選択することが可能である。
薬剤選択はプラスミド導入後24時間以上経過してから開始する。細胞密度が高い場合は適宜希釈して播きなおし、3~4日ごとに薬剤入りの培地を交換する。通常、1~2週間で導入細胞を得ることができる。
細胞によって薬剤に対する感受性は異なるので、あらかじめ使用する細胞に適した濃度を検討する必要がある。G418は500~1,000 μg/ml、ピュ-ロマイシンは1~3 μg/mlが目安になる。
- 発現ユニットの乗せ換え
pBApo-CMV シリーズは、Cla IまたはEcoR Vで消化することにより、発現ユニット(CMVプロモーター+挿入遺伝子+ポリAシグナル)を切り出すことができ、容易に他のベクターに乗せ換えることが可能である。
特にアデノウイルスベクター作製キット(Adenovirus Dual Expression Kit;製品コード 6170)は、クローニングサイトとしてCla IおよびSmi Iを持っているため、容易にアデノウイルスベクターに乗せ換えることが可能である。
(EcoR VとSmi Iはともに平滑末端であるため、ライゲ-ションが可能である。)
pBApo-CMVベクターシリーズ