PrimeSTAR® GXL DNA Polymerase
至適パラメーターの設定について
PrimeSTAR GXL DNA Polymeraseの性能を最大限に引き出し、より良いPCR増幅結果を得るために、至適パラメーターの設定が必要な場合がある。
- プライマー設計
プライマーは、できるだけプライマー設計ソフト(OLIGO Primer Analysis Software:製品コード NB100など)を利用して、最適な配列を選択するようにする。
【増幅鎖長が≦10 kbの場合】
基本的には20~25 merのプライマーでも良い結果が得られるが、Tm値が55℃を超えるように、もしくはプライマー長が25 mer以上となるように設計することでPCRの成功率がさらに向上する。
【増幅鎖長が>10 kbの場合】
Tm値が65℃以上で25~35 merのプライマーを設計することを推奨する。また、プライマーの3'端側のGC含量が高くならないように設計する。
なお、PrimeSTAR GXL DNA Polymeraseの場合、イノシンを含むプライマーの使用は避けること。
- dNTPとMg2+
dNTPにはキレート作用があり、dNTP濃度を高くすると実効Mg2+濃度が下がる。PrimeSTAR GXL DNA Polymeraseの場合、添付の5×PrimeSTAR GXL Bufferには最終濃度1 mMのMg2+が含まれており、dNTPを最終濃度各200 μMで使用することで良好な結果が得られるように反応系が至適化されている。dNTP濃度を変更することはできるだけ避けること。
また、PrimeSTAR GXL DNA Polymeraseの場合、dTTPの代わりにdUTPをしようすることはできない(著しく反応性が低下する)。
- 鋳型
推奨鋳型量は次の通りである。
| | (長鎖増幅の場合) |
ヒトゲノムDNA | 5~500 ng | (100~500 ng) |
大腸菌ゲノムDNA | 100 pg~200 ng | (10~200 ng) |
プラスミドDNA | 10 pg~10 ng | (1~10 ng) |
cDNA | 25~750 ng | (250~750 ng) |
バイサルファイト処理したDNAなどのウラシルを含む鋳型は使用できない。
PrimeSTAR® GXL DNA Polymerase