Fruit-mate™ for RNA Purification
Fruit-mate™ for RNA Purification(製品コード 9192)による前処理効果
NucleoSpin RNA Plantとの組合せ
方法
- 100 mg以上の植物組織を乳鉢にいれて、液体窒素中で乳棒を用いて破砕する。
- 破砕した植物組織50 mgを液体窒素で凍らせた1.5 ml RNaseフリーチューブに入れ、Fruit-mate 500 μlを添加し、破砕物とよく混合する。
- すぐに12,000×gで5分間、4℃にて遠心する。上清を注意深く新しい1.5 ml RNaseフリーのチューブに100 μlずつ分けて移す。
- 上清100 μlに対し、RA1 (+DTT)あるいはRAP (+DTT) 350 μlを加え、ボルテックスにてよく混合する。
- 2 mlチューブにセットしたNucleoSpin Filter (violet ring)にアプライし、11,000×gで1分間、室温にて遠心する
- フィルターを除去する。(2 mlチューブにペレットができた場合は上清を注意深く別チューブに移す。)
フロースルーに70% エタノール 350 μlを加え、ピペッティングにてよく混合する。混合液をNucleoSpin RNA Plant Column (light blue ring)にアプライする。11,000×gで30 秒間、室温にて遠心する。
- NucleoSpin RNA Plant Column (light blue ring)を新しい2 mlチューブに移す。MDB 350 μlをカラムにアプライし、11,000×gで1分間、室温にて遠心する。フロースルーを除去する。
- DNase調製液 95 μlをNucleoSpin RNA Plant Column (light blue ring)のメンブレンの中央にアプライする。室温(20~25℃)で15分間反応させる。
- RA2 200 μlをアプライし、11,000×gで30秒間、室温にて遠心する。
- NucleoSpin RNA Plant Column (light blue ring)を新しい2 mlチューブに移す。RA3700 μl*をアプライし、11,000×gで30 秒間、室温にて遠心する。
* NucleoSpin RNA Plantのプロトコールでは、600 μlであるが、700 μlで洗浄することが望ましい。
- フロースルーを除去する。RA3 250 μlをアプライし11,000×gで2分間、室温にて遠心する。
- NucleoSpin RNA Plant Column (light blue ring)を新しい1.5 mlチューブに移す。RNase-free H2O 60 μlをアプライし、11,000×gで1分間、室温にて遠心する。
- total RNA回収完了。
すぐに使用しない場合は-20℃または-80℃に保管する。
結果(例1)
下記の植物組織から、上記方法に従ってRA1を用いてtotal RNA抽出を行い、Fruit-mateによる処理を行わなかった場合と抽出効果を比較した。total RNAは、各植物
組織でスタート時の量が等量になるように調整して電気泳動ゲルにアプライした。
M | :1 kb Laddar |
1 | :バナナ(果肉) |
2 | :ミニトマト(果肉) |
3 | :ぶなしめじ(傘+柄)* |
+ | :Fruit-mate 処理→RA1添加 |
- | :Fruit-mate 無処理→RA1添加 |
* ぶなしめじ(傘+柄)は、Fruit-mate処理による
効果は認められなかった。
図 1. Fruit-mate処理(+)/ 無処理(-)後にNucleoSpin RNA Plantで抽出したtotal RNAの電気泳動結果
結果(例2)
下記の植物組織から、上記方法に従ってRA1あるいはRAPを用いてtotal RNA抽出を行い、Fruit-mateによる処理を行わなかった場合と抽出効果を比較した。total RNAは、
各植物組織でスタート時の量が等量になるように調整して電気泳動ゲルにアプライした。
M | :1 kb Laddar |
1 | :ジャガイモ(塊茎) |
2 | :菊(葉) |
3 | :薔薇(葉) |
+ | :Fruit-mate 処理→RA1添加 |
RA1 | :Fruit-mate 無処理→RA1添加 |
RAP | :Fruit-mate 無処理→RAP添加 |
図2. Fruit-mate処理(+)/ 無処理後にRA1あるいはRAPを用いて抽出したtotal RNAの電気泳動結果
Fruit-mate™ for RNA Purification