核酸抽出

植物組織からのRNA抽出プロトコール(NucleoSpin® RNA Plant)

NucleoSpin® RNA Plant(製品コード 740949.10/740949.50/740949.250)

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1. サンプルの準備
乳鉢100 mgの植物組織を用意する。液体窒素を加え、凍結しながら乳鉢で粉状にする、などの細分化処理を行う。
2. サンプルの溶解
溶解したサンプルBuffer RA1 350 μl(2-MEまたは1 M(~2 M)DTT 3.5 μlを添加)を植物組織に添加し、均一にホモジナイズする。
(サンプルにBuffer RA1を加えてうまく溶解しない場合は、代わりにBuffer RAPを用いて溶解する。)
3. ライセートのろ過
ライセートの濾過NucleoSpin Filter(紫のリング)をCollection Tube(2 ml)にセットする。
2のライセートをNucleoSpin Filterに加え、11,000×g、1分間で遠心する。
NucleoSpin Filterを取り除き、ろ液を別の1.5 mlチューブにうつす。*1
4. エタノールの添加

ろ液に70%エタノール 350 μlを添加し、よく混合する。
(スピンダウンは避ける。スピンダウンした場合は沈殿物も全て5のカラムに添加する。)
5. カラムへの吸着
NucleoSpin RNA Plant Column(水色のリング)を用意する。
4の溶液をカラムに添加し、11,000×g、30秒間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(2 ml)にセットする。
6. メンブレンの脱塩
MDB 350 μlをカラムに添加し、11,000×g、1分間で遠心する。
7. DNase処理
rDNase溶液*2 10 μlとReaction Buffer for rDNase 90 μlを混合し、DNase reaction mixtureを調製する。
DNase reaction mixture 95 μlをシリカメンブレンの中央へ直接添加し、室温(18~25℃)で15分間インキュベートする。
8. メンブレンの洗浄
1回目の洗浄
Buffer RAW2  200 μlをカラムに添加し、11,000×gで30秒間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(2 ml)にセットする。
2回目の洗浄
Buffer RA3*3 700 μl*4 をカラムに添加し、11,000×gで30秒間遠心する。
ろ液を捨てた後、再び同じCollection Tubeにセットする。
3回目の洗浄
Buffer RA3*3 250 μlをカラムに添加し、11,000×gで2分間遠心する。
カラムを新しいCollection Tube(1.5 ml)にセットする。
9. RNAの溶出
RNase-free H2O 60 μlをカラムに加え、11,000×gで1分間遠心する。
溶出したRNA溶液は、-20℃または-70℃で保存する。

*1 ろ液に沈殿が見られた場合は、沈殿をとらずにろ液のみを別のチューブにうつす。

*2 rDNase溶液
製品コード 740949.10(20回用)の場合:rDNase 1 vialにRNase free H20 230 μlを加え、室温で1分インキュベートし、その後穏やかに混合し、完全に溶解する。
調製したrDNase溶液は小分けして、-20℃に保存する。(6ヵ月間安定)凍結融解は3回までとする。

*3 Buffer RA3
製品コード 740949.10(20回用)の場合:Wash Buffer RA3(Concentrate) 6 mlに96~100%エタノール24 mlを添加する。

*4 User Manualでは600 μlであるが、より安定した回収結果を得るためには700 μlで洗浄することが望ましい。

使用時には、添付の英文説明書をご確認ください。