ヒト骨格筋細胞(Human Skeletal Muscle Cells:SkMC)

PromoCell社 ヒト骨格筋細胞 Q&A

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A1 ヒト骨格筋細胞は、主に肋間筋、胸筋、大殿筋から単離しています。単離部位は各ロットのCertificates of Analysis(CoA)に記載されています。
Q2 PromoCell社のヒト骨格筋細胞(SkMC)は分化状態か?未分化状態か?
A2 PromoCell社のヒト骨格筋細胞は増殖能と分化能を持つ筋芽細胞です。血清と成長因子を含まない状態で培養すると分化が誘導され、細胞は多核合胞体(multinucleated syncytia)を形成します。
Q3 分化培地を用いないで骨格筋細胞を培養することはできるか?
A3 骨格筋細胞は、Skeletal Muscle Cell Growth Medium(製品コード C-23060)で培養することができます。この培地は増殖性の筋芽細胞を増やすことができ、細胞増殖の誘導、または阻害実験に使用することができます。
分化した骨格筋細胞(多核筋芽細胞)の機能を調べたい場合は、60~80%コンフルエント状態で培地をDifferentiation Medium(製品コード C-23061)に替えます。
Q4 骨格筋細胞を分化させる方法は?
A4 はじめに、細胞(第2または第3継代)をSkeletal Muscle Cell Growth Medium(製品コード C-23060)を用いて60~80%コンフルエント状態まで培養します。その後、培地を無血清Differentiation Medium(製品コード C-23061)へ交換し、分化(多核合胞体の形成)を誘導します。5日後、Skeletal Muscle Cell Growth Mediumに戻し、完全に分化するまで8日間培養します。通常、分化誘導から2~8日後に多核合胞体が観察できます。
Q5 PromoCell社の骨格筋細胞(SkMC)の分化率は?
A5 骨格筋細胞の分化過程では、さまざまな筋芽細胞の融合が起こり多核性の筋管が形成されますが、この過程を分化率として数値化することは困難です。
PromoCell社では、分化能の定性的な評価を行っています(yes/no)。高レベルで分化させるためには、細胞分裂4~5回以内の骨格筋細胞を使用することをお勧めします。
Q6 骨格筋細胞はDifferentiation Medium(製品コード C-23061)を加えた後、分裂するか?
A6 Differentiation Mediumを加えると、筋芽細胞は筋管に分化し始めて増殖が停止します。分化が始まると細胞は分裂しません。分化誘導の前に骨格筋細胞を必要な培養容器(マルチウェルプレートなど)に播いて、分化した細胞を直接分析することをお勧めします。筋管をトリプシン処理で剥がすことは困難ですが、ラバーポリスマンで剥がすことができます。
A7 はい。Skeletal Muscle Cell Differentiation Mediumは、完全な合成培地です。SupplementMix(製品コード C-39366)には組換えヒトインスリンが使用されています。
Q8 Skeletal Muscle Cell Differentiation Medium (Ready-to-use)(製品コード C-23061)のSkMC SupplementMixとSkeletal Muscle Cell Basal Mediumを混ぜてから凍結保存することは可能か?どの位の期間保存可能か?
A8 PromoCell社のBasal Mediumは4~8℃で冷蔵保存する必要があります。凍結すると沈殿が生じるため、凍結保存はできません。Supplementを加えた後も同様に4~8℃で冷蔵保存してください。少量の培地を調製したい場合は、予めSupplementMixを小分けにして-20℃で保存し、必要量だけ融解して混合してください。SupplementMixの凍結融解を繰り返すことは避けてください。
Q9 Skeletal Muscle Cell Growth Medium(製品コード C-23060)は、ラットやマウスの骨格筋細胞の培養に使用できるか?
A9 はい。Skeletal Muscle Cell Growth Medium は、ラット、マウス、ウサギの骨格筋にも使用できます。その場合、細胞単離時から使用することをお勧めします。細胞を単離した後に培地を変更することも可能ですが、急激な培地の変化は細胞にストレスを与え、増殖率の低下や分化能の低下が起きますのでご注意ください。

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