In-Fusion® HD Cloning Kit
In-Fusion® HD Cloning KitとA社同等品の比較実験(TB USA社取得データ)
方法
- クローニングベクターにはBamH Iで切断したpUC19を使用した。
- 反応条件は各社推奨のプロトコールに従った。
- A社製品の反応時間は15~60分の範囲のため、マルチクローニングの場合のみ60分の反応条件も行った。
- 形質転換にはクロンテックの「Stellar Competent Cells」を使用した。
- 「目的クローンの割合」は、「Vector + Insert」で出現したコロニーから26個をピックアップしてシーケンスを行い、正しい配列のコロニー数から算出した。
(1) マルチクローニングの場合
2.7 kbのベクターに、MBP(1.1 kb)、PROF12(0.7 kb)、AcGFP(0.7 kb)の3種類のインサートを同時にクローニングするマルチクローニングを行った。
| In-Fusion HD Cloning | A社 |
反応条件 | 50℃、 15分 | 50℃、 15分 | 50℃、 60分 |
Vector + Insert | 89コロニー | 111コロニー | 392コロニー |
Negative Control (no insert) | 1コロニー | 39コロニー | 78コロニー |
目的クローンの割合 | 100% (26/26) | 19% (5/26) | 73% (19/26) |
<結果>
・In-Fusion Kitに比べA社キットが、Negative Controlのコロニー出現数が圧倒的に多かった。
・目的クローンの割合も、In-Fusion Kitが高かった。
(2) シングルクローニングの場合
2.7 kbのベクターに、1種類のフラグメント(MBP;1.1 kb)のシングルクローニングを行った。
| In-Fusion HD Cloning | A社 |
反応条件 | 50℃、15分 | 50℃、15分 |
Vector + Insert | 635コロニー | 401コロニー |
Negative Control (no insert) | 1コロニー | 39コロニー |
目的クローンの割合 | 100%(26/26) | 96%(25/26) |
<結果>
・In-Fusion Kitに比べA社キットが、Negative Controlのコロニー出現数が多かった。
・目的クローンの割合には大きな差がみられなかった。
まとめ
In-Fusion Kitの方がバックグラウンドが低く、正確性の高いクローニング結果が得られた。
In-Fusion® HD Cloning Kit