TaKaRa Ex Premier™ DNA Polymerase

ユーザー様実施例6:トランスジェニックマウスのGenotyping

データご提供:大阪大学微生物病研究所 感染腫瘍制御分野 鎌倉 武史様

■ 実験の概要
「TaKaRa Ex Premier DNA Polymerase」、「TaKaRa Ex Premier DNA Polymerase Dye plus」、「PrimeSTAR Max DNA Polymerase Ver.2」ならびにA社PCR酵素、B社PCR酵素を用いて、トランスジェニックマウスのジェノタイピングの条件検討を行なった。

■ 結果
A社PCR酵素およびPrimeSTAR Max DNA Polymerase Ver.2は、伸長時間が5~10 sec./kbと高速PCRが可能であるが、非特異的なバンドが多数みられた。
B社PCR酵素およびTaKaRa Ex Premier DNA Polymeraseは、伸長時間が30 sec./kbとそこまで速くないが、非特異的なバンドは全くみられなかった。さらに、DNAシーケンスによって塩基配列を確認したが、エラーは全くみられなかった。また、TaKaRa Ex Premier DNA Polymeraseの方がB社PCR酵素よりも安価であった。 TaKaRa Ex Premier DNA Polymerase Dye plusでも同様に行ない、Dye添加による影響を調べたが、結果に影響はみられなかった。さらに、DNAシーケンスによって塩基配列を確認したが、エラーは全くみられなかった。
以上の結果より、安価かつ簡便であり、非特異的なバンドが全くみられなかった「TaKaRa Ex Premier DNA Polymerase Dye plus」をトランスジェニックマウスのジェノタイピングに使用することにした。

他PCR酵素(PrimeSTAR Max DNA Polymerase Ver.2)によるPCR
PCR条件:
98℃
98℃
55℃
68℃
68℃

10 sec.
10 sec.
5 sec.
30 sec.
3 min.
35 cycles
PCR条件:
94℃
98℃
60℃
68℃
68℃

1 min.
10 sec.
10 sec.
1 min.
3 min.
35 cycles
PCR条件:
94℃
98℃
60℃
68℃
68℃

1 min.
10 sec.
10 sec.
1 min.
3 min.
35 cycles
PCR条件:
98℃
98℃
60℃
68℃
68℃

10 sec.
10 sec.
5 sec.
30 sec.
3 min.
35 cycles
PCR条件:
98℃
98℃
60℃
72℃
72℃

30 sec.
10 sec.
10 sec.
1 min.
5 min.
35 cycles
サンプル:マウスゲノムDNA
ターゲット名:遺伝子X
増幅サイズ:343 bp(野生型)
      293 bp(欠損型)
GC含量:55%(野生型/欠損型)

電気泳動レーン情報
M:DNA Ladder(100 bp)
1:マウス#1(geneX +/+)
2:マウス#2(geneX +/+)
3:マウス#3(geneX -/-)
4:マウス#4(geneX +/-)

■ 製品に関するコメント
①一番満足しているところをお答えください。
プライマーを変更せずに非特異的なバンドを無くすことができた。
また、Dye plusにすることで一手間がなくなるのがありがたい。

②まだ使ったことがない方に、おすすめコメントをお願いします。
プライマーを作り直す前に一旦この酵素を試してほしい!

  TaKaRa Ex Premier™ DNA Polymerase