SeV検出用のリアルタイムPCRプローブとSeV Standardを用いることでSeVゲノムを定量することができます。
用途
◆ ゲノムコピー数の測定
◆ SeV残存細胞の評価
感染可能なSeVゲノムコピー数を定量するためにVero細胞にSeVを感染し、感染1時間後の細胞由来のRNAを用いたリアルタイムPCRを行ってください。CIUと比べて感度は低くなりますが、細胞に感染直後のSeVゲノムコピー数を定量することができます(SeVベクター溶液を直接用いたリアルタイムPCRはレンチウイルスベクターの測定と同様に非感染性粒子も含んだ測定となります)。
使用する試薬
◆ SeV Primer/Probe Mix with Standard (レプリテック/製品コード QS-0100-200)
◆ NucleoSpin RNA Plus XS(製品コード 740990.10)
◆ CellAmp Direct RNA Prep Kit for RT-PCR(製品コード 3732)
◆ One Step PrimeScript III RT-qPCR Mix(製品コード RR600A)
- 96ウェルプレートにコンフルエントになるようにVero細胞を準備する。Vero細胞はSeVベクターを感染する3日前に2×104 cells/wellで播種する。
- SeVゲノムの測定に用いるSeVベクターを含んだ培養上清は遠心操作などを行い、細胞の混入を避ける。
- 0.5% BSAが含まれるEMEMを用いてSeVベクターを10倍毎に段階希釈を行い、1,000倍程度までの希釈系列を調製する。
- 96ウェルプレートに準備したVero細胞に各30 μlの希釈系列を感染させ、32℃に設定した5% CO2インキュベーター内で1時間培養する。感染液量を少なくすることで溶液中のSeV粒子が細胞に接触しやすくする。20分毎にプレートを軽く揺すり、SeVベクターと細胞の接触を促進してください。
- SeVベクターを感染させた細胞のRNA抽出:NucleoSpin RNA Plus XS、あるいはCellAmp Direct RNA Prep Kit for RT-PCRを用いて、SeVベクターを感染させた細胞のRNAを抽出。操作手順はそれぞれの取扱説明書に従ってください。
- リアルタイムPCR:One Step PrimeScript III RT-qPCR Mixの取扱説明書に従い、SeV Primer/Probe Mix with Standardを用いてリアルタイムPCRを行ってください。
Probe:F5'FAM-3'MGB-Eclipse標識
検出:LightCycler 480 II(ロシュ・ダイアグノスティックス)
サンプル:SeVを10倍と100倍に希釈し、Vero細胞に1時間感染させた細胞
図1.SeV Primer/Probe Mix with Standardを用いたSeVのリアルタイムPCRの実施例