Easy Directシリーズ(DNA検出用)

熱処理タイプを用いた血液検体中の細菌DNAの検出(従来品とバージョンアップ品の比較)

【対象製品】
従来品:Easy Direct qPCR Kit (Heat-treatment)(製品コード RC802S/A)
バージョンアップ品:Easy Direct qPCR Kit (Heat-treatment) Ver.2(製品コード RC806S/A)

【概要】
血清および全血(抗凝固剤:ヘパリンナトリウム、EDTA、クエン酸ナトリウム)にサルモネラ属菌株を適宜スパイクし反応に供した。検出にはSalmonella侵入性因子関連遺伝子invA検出用Primer/Probeを用い、反応はN=2で実施した。

【結果】
従来品と比較し、バージョンアップ品は、総じてより低いCt値が得られており、感度が向上した。また、全血(クエン酸ナトリウム)において、従来品はほとんど検出しなかったが、バージョンアップ品は検出することができた。

各種血液検体における増幅曲線
図1.各種血液検体における増幅曲線
従来品を用いた反応をオレンジ色、バージョンアップ品を用いた反応を水色で示す(N=2)。

表2.各検体におけるCt値
各検体における平均Ct値、ΔCt(バージョンアップ品を用いた反応の平均Ct値から従来品を用いた反応の平均Ct値を引いた値)を示した。 横にスクロールできます
検体従来品
RC802S/A
バージョンアップ品
RC806S/A
ΔCt
Ct 値Ct 値
血清137.5234.15-3.38
血清237.3933.25-4.14
血清337.9434.83-3.11
血清438.0434.58-3.46
血清536.3333.41-2.92
全血
Heparin 1
38.7834.86-3.92
全血
Heparin 2
36.8433.37-3.47
全血
Heparin 3
38.0333.97-4.06
全血
EDTA 1
42.2038.12-4.08
全血
EDTA 2
40.6636.81-3.85
全血
EDTA 3
39.8938.10-1.79
全血
クエン酸ナトリウム
N.D.*38.11-6.90**
*Ct値検出なしを示す。
**N.D.の場合、Ct値を45としてΔCtを算出した。

【方法】
リアルタイムPCR装置:Thermal Cycler Dice Real Time System III(製品コード TP950)
リアルタイムPCR条件:
95℃
95℃
60℃

30 sec.
5 sec.
30 sec.


45 cycles

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