■解析結果
FigA:解析結果のサマリー。6,474 nucleiをTrekkerで位置情報をタグ付けできており、細胞当たりの検出遺伝子数は1,835と従来の空間解析よりも高い検出感度であることが分かる。
FigB, C:位置を特定できた6,474 nucleiをUMAPと空間座標に示した。
FigD:FigCの空間マップと連続切片のHE画像を重ね合わせたところ、間質成分が広がっている領域(黄色点線内)とMalignant cell 4の分布が一致していることが示唆された。
FigE:Malignant cell 4クラスターでPLOD2とTMEM45Aなどの遺伝子発現が上昇していた。
FIgF:Malignant cell 4クラスターで有意に発現が変動していた遺伝子Top50でエンリッチメント解析を行ったところ、低酸素に伴いHIF 1の活性化が起きている可能性が示唆された。
FigG:細胞種間近接解析を行ったところ、Malignant Cellが内皮細胞と近接していることが示唆された。
Trekkerはシングルセル解析データを用いて空間解析を行うため、従来の空間解析手法よりも多くの遺伝子を検出でき、クラスター間発現差解析やエンリッチメント解析などをシングルセル解析と同等のクオリティで実施できます。また、それに加えて位置情報も同時に取得できるため、細胞種間近接解析など、より詳細にシングルセルデータを解析することが可能です。