Easy Directシリーズ(RNA検出用)

ユーザー様実施例:SFTS治療薬開発におけるウイルス阻害作用の評価

「第12回猫の集会」にて発表した内容を齊藤暁(宮崎大学 フロンティア科学総合研究センター)様のご厚意により、掲載の許諾をいただいております。
タイトル:ネコを対象としたSFTS治療薬の開発
演 者:Hui Zhang先生、齊藤暁先生
発表日:2025年11月30日(日)
発表場所:東京・浜松町コンベンションホール

対象製品:One Step Easy Direct RT-qPCR Kit (Non-treatment)(製品コード RC805A)
目的:ネコの重症熱性血小板減少症候群(SFTS:Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome)治療薬開発における、SFTSウイルスに対する阻害作用を有する薬剤の同定
検体種:ウイルス感染細胞(ネコ単球由来細胞株)の培養上清
検出ターゲット・検出対象遺伝子:SFTSウイルスのS遺伝子
使用した装置:QuantStudio 5 Real-Time PCR System(Thermo Fisher Scientific社)

方法
約2,000種類の薬剤からなるライブラリーをスクリーニングに用いた。ネコ単球由来細胞株にSFTSウイルスを感染させ、感染2時間後から薬剤で処理した。薬剤は1 μMの固定濃度で評価を行った(n=2)。抗ウイルス効果は感染4日後にリアルタイムPCRによる培養上清中ウイルスゲノムRNAの定量で判定した。なお、反応組成、反応条件は取扱説明書に準じ、一部条件を調整して実施した。

結果
約2,000薬剤のうち約20種類がSFTSウイルスの増殖を20%未満に抑制した(一部薬剤での結果を下図に示す)。また、第1スクリーニングで抑制効果が示唆された薬剤について第2スクリーニングを行い、うち8種類で再現性および濃度依存性が確認された(データ割愛)。
最終的に、薬剤特性などを考慮し、4種類を候補薬剤として選定することに成功した。

スクリーニングの一例
※Favipiravir: 陽性コントロール。SFTSウイルスに抗ウイルス効果を示すことが報告されている。
DMSO:陰性コントロール

製品に関するコメント
約2,000種類の薬剤についてn=2でスクリーニングを行ったため、サンプルだけで4,000ウェル、陽性コントロール、陰性コントロールを含めると96ウェルプレートで50枚以上の測定が必要だったため、本試薬を使用することで大幅な時間短縮に繋がった。特に、duplicate間のバラつきが小さく、精確な結果を得られたことで効率よくスクリーニングを進めることができた。

注意事項:
本ページは、弊社製品の研究用途での実施例を紹介するものであり、ヒト、動物への医療、臨床診断を目的とするものではありません。
記載の手順・条件・結果は特定の施設・機器・解析条件に依存しており、同等の結果を保証するものではありません。
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