細胞・培地

ヒトiPS/ES細胞用培養システムDEF-CS™ 500

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Q1 キットのコンポーネントは?
A1 本キットにはヒトiPS細胞を培養するためのBasal medium培地と3種の培地添加剤とプレートコーティング剤が含まれています。細胞継代試薬は含まれていないため、TrypLE Select Enzymes(Life Technologies, Cat. No. 12563029)の使用をお薦めします。
Q2 Basal mediumには抗生物質が含まれているか?
A2 はい、penicillinとstreptomycinが含まれています。
Q3 培地添加剤の使用方法は?
A3 培地添加剤のDEF-CS GF-1、DEF-CS GF-2、DEF-CS GF-3は凍結品でお届けしています。使用時に融解した後、1週間で使用する量を目安に分注して下さい(融解時にvortexはしないでください)。分注後の添加剤は-15℃以下で保存可能です。融解された培地添加剤は4℃で保存し、1週間以内に使い切ってください。分注後、再融解した培地添加剤は再凍結しないでください。
Q4 3種類の培地添加剤の使用法は?
A4 培地交換する日に、DEF-CS GF-1 とDEF-CS GF-2をBasal mediumへ添加し、37℃に保温した後、使用します。細胞継代時はDEF-CS GF-1 、DEF-CS GF-2、DEF-CS GF-3をBasal mediumに添加して使用します。どちらも残った培地は廃棄して下さい。
Q5 培養プレートのコーティング方法は?
A5 DEF-CS COAT-1 をD-PBS(+/+)で20倍希釈し、ピペッティングにより混合します。シャーレやフラスコに0.1 ml/cm2で添加し、37℃インキュベーターで20分間、または室温で30分~3時間、コーティングを行います。使用直前に、コーティング剤を除去し、すぐに使用します。
 * 予め室温または37℃に温めたD-PBS(+/+)を用いてコート処理して下さい。
Q6 DEF-CS培地、1キットでどのくらいの細胞が培養できるか?
A6 1キットのDEF-CS 500(製品コード Y30010)で約600 cm2 (細胞密度:1.5~3.0×105 cells/cm2)の細胞を培養できます。これはT25フラスコで24本分、T75フラスコで8本分、T150フラスコで4本分に相当します。
Q7 培地交換の頻度は?
A7 毎日の培地交換を推奨しています。細胞密度が低い場合は1日おきの培地交換でも可能ですが、細胞継代前後の培地交換は必ず行って下さい。
Q8 細胞継代をするタイミングは?
A8 ヒトiPS細胞の継代は3~4日毎に行います。コンフルエント時の細胞密度は1.5~3×105 cells/cm2です。細胞の推奨継代スケジュールとして、月曜日と木曜日に細胞継代を行い、月曜日はやや高めの細胞密度での継代をお勧めします。継代細胞密度は4~5×104 cells/cm2で播種します(培地量は0.15~0.2 ml/cm2)。培地交換は火曜日、水曜日、金曜日、日曜日に行います。培地交換時の培地量は0.2~0.4 ml/cm2を推奨します。
Q9 ヒトiPS細胞がコロニー形成しないが、問題ないか?どのように継代を行うのか?
A9 DEF-CS 500で培養されたヒトiPS細胞はコロニーを形成せず、単層状態で均一に培養されます。コンフルエントになった細胞はTrypLE Select Enzymes(Life Technologies, Cat. No. 12563029)を使用し剥離します。シングルセル後の細胞数をカウントして、4~5×104 cells/cm2で播種します。
Q10 ヒトiPS細胞はDEF-CS培地でどのくらいの期間、継代可能か?
A10 25継代後のヒトiPS細胞が未分化状態を維持しており、正常核型であることを確認しています。
Q11 Xeno-Freeの培地はあるか?
A11 動物・ヒト由来成分を含まない(Xeno-Free)、ケミカリーディファインドの培地としてCellartis DEF-CS 500 Xeno-Free Culture Medium w/o antibiotics(製品コード Y30045)をご用意しています。従来のCellartis DEF-CS 500と同様にフィーダーフリー条件下でシングルセルでの継代が可能であり、長期間の未分化維持培養が可能です。