PrimeScript™ High Fidelity RT-PCR Kit

PrimeScript™ High Fidelity RT-PCR Kitの操作方法

A.鋳型RNAの変性および逆転写反応

A-1. 下記に示す反応液を調製する。
試薬使用量
dNTP Mixture(10 mM each) 1 μl
Oligo dT Primer (2.5μM)
 or Random 6 mers(20μM)
 or Specific Primer (2μM)*1
 
1 μl
Template RNA*2
 (or Positive Control RNA

[4×105 copies])
RNase Free dH2Oup to 10 μl

*1 反応に用いるプライマーはOligo dT Primer、Random 6 mers、特異的下流プライマー(Control RNA の場合はR-1 Primer)のいずれかを選択。
*2 Template RNAは、8 μlまで持ち込むことができる。total RNAの場合、6 μgまで使用可能(推奨使用量;100 pg~1 μg)。

A-2. 調製済みのチューブをサーマルサイクラーにセットし、次のプログラムで変性・アニーリングを行う。
65℃、5 min.
4℃

<重要>この変性・アニーリング操作により、鋳型RNA の変性と、逆転写プライマーの鋳型RNA への特異的なアニ-リングが効率的に行われ、逆転写効率が向上する。

A-3. 変性・アニーリング済み反応液に以下のように試薬を添加する。
試薬使用量
A-2 の変性・アニーリング済み反応液10 μl
5×PrimeScript Buffer4 μl
RNase Inhibitor (40 U/μl)0.5 μl
PrimeScript RTase0.5 μl
RNase Free dH2O5 μl

20 μl

A-4. チューブをサーマルサイクラーにセットし、次のプログラムで逆転写反応を行う。
(30℃10 min.)*3
42℃(~ 50)℃15~30 min.
95℃5 min.*4
4℃

*3 逆転写反応にRandom 6 mersを用いる場合に行う。この操作によりRandom 6 mersが鋳型RNAと42℃(~50℃)で充分アニーリングできる長さになるまで伸長し、逆転写効率が向上する。
*4 長鎖を増幅する場合は、1stストランドcDNAにニックなどのダメージを与えないように、70℃、15 minの失活操作を行うとよい。

<重要>
PrimeScript RTaseは、高次構造に強い伸長性を示すので、通常の反応は42℃で行う。特異的下流PCRプライマーを逆転写プライマーとして使用した場合、ミスプライミングによる非特異的な増幅産物できることがある。そのような場合は、反応温度を50℃にすることにより改善がみられる。

B. PCR反応

B-1. 下記に示す反応液を調製する。
試薬使用量最終濃度
PrimeSTAR Max Premix(2×)25 μl
上流Primer(20 μM)*5(センス)0.5 μl0.2 μM
下流Primer(20 μM)*6(アンチセンス)0.5 μl0.2 μM
A-4 の逆転写反応液≦5 μl
滅菌精製水up to 50 μl

*5 Positive Control RNA の場合、F-1 Primer
*6 Positive Control RNA の場合、R-1 Primer

B-2. 調製したチューブをサーマルサイクラーにセットし、至適プログラムでPCRを行う。
一般的な反応条件Positive Control RNA の場合*7
98℃10 sec.
 
30 cycles 98℃10 sec.
 
30 cycles
55℃5 or 15 sec.55℃5 sec.
72℃1 min. / kb72℃30 sec.

*7 逆転写反応にOligo dT Primer、Random 6 mers、R-1 Primerのいずれを用いた場合も、Control Primer F-1とR-1を用いたPCRで、462 bpの増幅産物が得られる。

  PrimeScript™ High Fidelity RT-PCR Kit