本実験は、大阪大学 歯学研究科 顎口腔病因病態制御講座 豊澤 悟先生のグループで行っていただきました。
- 【方法】
- ・組織切片の調製
材料:生後3週ラットの骨組織
操作手順: |
1) 4%パラホルムアルデヒド溶液にて固定 |
2) 10%EDTA脱灰 (4℃、1週間) |
3) アルコール脱水 |
4) キシレン透徹 |
5) パラフィン包埋 |
6) 薄切 |
7) 免疫染色 |
- ・免疫組織染色
一次抗体: |
ウサギ抗ラットDMP1 (90-111)ポリクローナル抗体(製品コード M176) |
1,000倍希釈 | |
組織切片: |
ラットのEDTA脱灰パラフィン包埋切片 |
検出方法: |
sABCシステム (DAKO社) |
染色手順: |
1) | 脱パラフィン |
2) | 抗原賦活法: |
トリプシン溶液で37℃、20分処理 |
[トリプシン溶液] |
トリプシン 25 mg |
塩化カルシウム 25 mg |
0.01 M リン酸緩衝食塩水 (PBS) 100 ml |
3) | 非特異的タンパク質のブロッキング |
4) | 一次抗体 4℃、一晩 |
5) | ビオチン標識二次抗体 室温、30分 |
6) | 内因性ペルオキシダーゼのブロッキング |
7) | Strept ABComplexの反応 室温、30分 |
8) | DAB反応 |
9) | 対比染色 (メチルグリーン) |
10) | 脱水・透徹・封入 |
- 【結果】
- 顎骨、および頚骨の皮質骨部において、骨細管を含んだ骨細胞の周囲基質に特異的に強い陽性反応が認められ、類骨部に相当する骨梁周辺部には反応は認められなかった。
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A: | ラット顎骨 (×66) 顎骨において、骨細管を含んだ骨細胞の周囲基質に特異的に強い陽性反応が認められる。類骨部に相当する骨梁周囲部に免疫反応は見られない。 |
B: | Aの強拡大 (×132) |
C: | ラット顎骨の皮質骨部 (×66) 頚骨の皮質骨部において、骨細管を含んだ骨細胞の周囲基質に特異的に強い陽性反応が認められる。類骨部に相当する骨梁周囲部に免疫反応は見られない。 |
D: | Cの強拡大 (×132) |