PrimeSTAR® Mutagenesis Basal Kit

実験例-4 プラスミドサイズによる変異導入効率の変動

【方法】

サイズが3.2 kb、7.2 kb、11.7 kbのプラスミド(いずれもpUC118DNAベース)それぞれ100 pgを鋳型に、Xho Iサイトを導入する変異導入プライマーとPrimeSTAR Maxを用いてPCR(50 μl反応系)を行った。その2 μlをE. coli JM109コンピテントセル100 μlに添加し、0℃ 30分、42℃ 45秒の処理後SOC培地1 mlを加えて37℃で1時間振とうした。そのうち100 μlを選択プレート(LB+Amp)上で培養し、コロニーをカウントした。さらに、得られたコロニー(変異導入体)各10個よりプラスミドを調製してXho I切断を行い、Xho Iサイトの有無ならびに変異導入の成否(正しく変異導入が起こった場合、プラスミドはそれぞれ一箇所で切断される)を判定した。

【結果】

3.2 kb、7.2 kb、11.7 kbの各プラスミドを用いた変異導入(挿入)実験でそれぞれ1,496個、534個、21個のコロニーが得られた。それらより任意に取得したプラスミドの変異導入効率は、それぞれ100%(10/10)、100%(10/10)、80%(8/10)であった(下図)。鋳型のプラスミドサイズが大きくなるに従い、得られる変異体の数は減少するが、変異導入効率は7.2 kbのプラスミドで100%、11.7 kbのプラスミドでも80%と高効率であることが確認できた。



図 Xho I切断後の電気泳動
(上:3.2 kb、中:7.2 kb、下:11.7 kb)

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