PrimeSTAR® GXL DNA Polymerase

感度と鋳型許容量

正確性の高いPCR酵素は反応液中の核酸量に影響を受けやすく、cDNAを鋳型とする増幅などが比較的苦手である。しかし、PrimeSTAR GXLは鋳型量に対する許容範囲が広く、cDNAを鋳型とする反応も効率よく行える。

(1)さまざまな量のHL60細胞由来total RNAを逆転写して得られたcDNAを鋳型に、トランスフェリンレセプター(TFR) 4 kbをPrimeSTARシリーズの各酵素で増幅し、感度および鋳型量に対する許容性を比較した。
感度と鋳型許容量1
鋳型cDNA量(total RNA相当量)/ 50 μl反応系
1:25 pg
2:250 pg
3:2.5 ng
4:25 ng
5:250 ng
6:500 ng

7:750 ng
8:1 μg
9:1.5 μg
10:2 μg
M:λ-Hind III digest
PrimeSTAR GXLでは、鋳型cDNAの非常に広い濃度範囲で良好な増幅が見られ、感度、鋳型量許容性とも優れていることがわかった。

(2)さまざまな量のヒトゲノムDNAを鋳型として、PrimeSTAR GXLと各社High Fidelity PCR酵素およびrTaqの増幅効率を比較した。
感度と鋳型許容量2
鋳型量(/50 μ l 反応系)
1. 鋳型なし
2. 100 pg
3. 1 ng
4. 10 ng
5. 100 ng
6. 200 ng
7. 500 ng
M. λ-Hind III digest


鋳型:ヒトゲノムDNA
ターゲット:DCLRE 1A 遺伝子(2 kb)
反応は各社推薦条件で実施

PrimeSTAR GXLは他社High Fidelity PCR酵素やrTaqより高感度かつ良好な増幅性を示した。また、他社High Fidelity PCR酵素が反応抑制を受けた鋳型量が多い条件下でもPrimeSTAR GXLでは高い反応性が見られた。

  PrimeSTAR® GXL DNA Polymerase