Brevibacillus(ブレビバチルス、
Bacillus brevis)発現システムは高効率でのタンパク質生産能に優れたシステムである。本菌はグラム陽性の細菌で、特にタンパク質を大量に分泌生産する特長を有している
1)。この特長を生かし、これまでに多数の異種タンパク質分泌生産に成功してきた。
しかし、最近の研究により、分泌生産だけではなく菌体内生産においても本菌は優れた性質を示すことが分った。大腸菌では不溶化して沈殿するタンパク質も、本菌で生産させると可溶性の状態で回収することも可能である。
pNI DNA、pNI-His DNAはブレビバチルス内で強力に働くP2プロモーターを用いた菌体内発現ベクターである。本来細胞内に作られ機能するタンパク質で、大腸菌では生産物が不溶化してしまい、
in vitro リフォールディングも困難である場合にも、pNI DNA、pNI-His DNAが有効である。
本システムは以下に示すような特長がある。
- 可溶性の形で異種タンパク質を効率良く菌体内に生産する
- 培養、滅菌が容易
- 遺伝子操作が簡単
- 安全な宿主
本システムの宿主は形質転換効率が高いため、遺伝子操作を簡単に行うことができる。大腸菌とのシャトルベクターを用いて、発現ベクターを大腸菌内で構築する。また、N末にHisタグが付加されるタイプのベクター(pNI-His DNA)を用いると、Hisタグ融合タンパク質精製カラムで簡単に目的タンパク質を精製でき、精製後付加されたHisタグをEnterokinaseで処理することにより除去することも可能である。
本製品と共に使用する、
Brevibacillus choshinensis HPD31-SP3には、
Saccharomyces cerevisiae由来2μmプラスミドDNAの部分配列が含まれます(製品コード HB200、HB116)。これらは、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」で規定する遺伝子組換え生物等に該当します。ご使用の際は、「研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置を定める省令」(平成16年文科省・環境省令第1号)および貴組織内の安全委員会の指示に従ってください。
ブレビバチルス発現システム関連製品は、
ヒゲタ醤油株式会社が開発・製造し、タカラバイオ株式会社が販売しています。本製品は研究目的にのみ使用が許可されています。
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