製品説明
Capturem Trypsinは、長時間の反応を必要とする一般的なタンパク質の溶液内での消化方法と比較して、室温でタンパク質を迅速、効率的かつ完全にトリプシン消化できる質量分析(MS)のための製品である。Capturem Trypsinの簡便なプロトコールは、迅速なプロテオミクス解析ワークフローを可能にする。本製品は、Capturem技術に基づいて、ミニスピンカラムに固定化されたトリプシンを提供する。Capturem Trypsinは、長時間のインキュベーションが必要な溶液内でのトリプシン消化と比較して、わずか数分でタンパク質サンプルを完全に消化するため、自己消化断片の混入が起こりにくく効率のよい切断が可能である。さらに、これらのCapturemスピンカラムを使用すると、溶液内消化でおこりやすいover-digestionを回避できる。カラムで最大80 μgのタンパク質もしくは25 μgの抗体を処理できる。
- プロテオミクス解析に有用
- 一般的な溶液中でのトリプシン消化で長時間反応を行うと、タンパク質の酸化やその他の修飾反応、トリプシンの自己消化が起こってペプチドやタンパク質の同定が困難になったり、再現性が得られなかったりする懸念がある。本製品はごく短時間で効率的に酵素消化ができるため、タンパク質の酸化やその他の修飾反応、酵素の自己消化の懸念が少なく、MS解析用のサンプル調製に適している。
- 迅速・簡単なプロトコール
- Capturem Trypsinは、スピンカラムと活性化バッファーが含まれている。
本製品によるトリプシン消化は、迅速で簡単なプロトコールで行われる。
まず、活性化バッファー200 μlをカラムに加え、1分間遠心した後、タンパク質サンプルをカラムに加え、1分間遠心して、以降の実験に分析に使用できるペプチドを溶出する。
内容
- Capturem Trypsin Miniprep Kit (Mass Spectrometry Grade)(製品コード 635740)
- Capturem Trypsin Miniprep Columns 20個
Capturem Trypsin Activation Buffer 5 ml
保存
室温
本製品以外に必要な試薬(主なもの)
- Digestion Buffer
本製品によるトリプシン消化には一般的な炭酸アンモニウムバッファーやTrisバッファーが使用できる。
使用バッファー例
・20~100 mM Tris, pH8.0
・10~50 mM ammonium bicarbonate, pH8.0
- 100% トリフルオロ酢酸 (TFA)または酢酸
- コレクションチューブ