YPDA BrothとSD Brothは、水(ddH
2O)に溶解してオートクレーブするだけですぐに使用することができる酵母用プレミックス培地の調製済み小袋(パウチ)である。面倒な試薬の計量や混合は不要である。また使用する水が顕著な酸性でなければpHを調整する必要もない。すべての培地パウチは、寒天を含むタイプと、含まないタイプからそれぞれ選択でき、1つの培地パウチから500 mlの培地を作製できる。
YPDA Brothは、酵母抽出物、ペプトン、グルコース、Adenine hemisulfateを混合した培地パウチで、
Saccharomyces cerevisiaeの培養に使用できる。SD(Synthetic Dropout)Brothは、炭素源(グルコース)と窒素源、アミノ酸から構成される。それぞれの最少培地には特定のアミノ酸を除くすべての必要なアミノ酸が含まれており、例えば、SD/-Leu/-Trpと表記される培地にはロイシンとトリプトファンが欠如している。実験目的に合わせて特定のアミノ酸が欠如した最少培地を使用する。
図1. 酵母用プレミックス培地
それぞれの培地パウチからは500 mlの培養液、または寒天培地を作製できる。