製品説明
エキソソームは、細胞から分泌される直径30~150 nmの膜小胞である。血液や唾液、尿、脳脊髄液など広範な生体液中に存在し、タンパク質やmRNA、microRNAなどが含まれていることが知られている。エキソソームは細胞間の情報伝達機能を持つことが示唆されており、その中に含まれるmiRNAやタンパク質は各種疾患や生命現象のバイオマーカーとして注目されている。
Exosome Precipitation Solutionは、血清、血漿、尿サンプルからエキソソームを迅速、高効率に濃縮できる試薬である。超遠心法は必要なく、Exosome Precipitation Solutionを加え、2~8℃で30分間静置後、5~15分間の低速遠心により簡便にエキソソームを沈降、濃縮できる。濃縮されたエキソソームからは、NucleoSpin miRNA Plasma(製品コード 740981.10/.50/.250)を用いてsmall RNAを精製できる。また、回収エキソソームは他の研究にも使用可能である。
原理 |
沈降法 |
サンプル |
血清、血漿、尿 |
サンプル量 |
適当量 |
図1.血漿由来エキソソームからのmiRNA回収
Exosome Precipitation Solution(Serum/Plasma)および他社製品を用いてエキソソーム濃縮後、NucleoSpin miRNA Plasmaを使用してmiRNAを精製し、定量RT-PCR解析を行った。エキソソームは、各250 μl血漿から回収され、その中のmiR-16の量を定量RT-PCRで解析した。Exosome Precipitation Solution(Serum/Plasma)を使用した場合、もっともCt値が低い結果となり、他社製品より高効率のエキソソーム濃縮が行われたことが示された。
図2.尿由来エキソソームからのmiRNA回収
Exosome Precipitation Solution(Urine)および他社製品を用いてエキソソーム濃縮後、NucleoSpin miRNA Plasmaを使用してmiRNAを精製し、定量RT-PCR解析を行った。エキソソームは、9 ml尿から回収され、その中のmiR-16の量を定量RT-PCRで解析した。Exosome Precipitation Solution(Urine)を使用した場合、もっともCt値が低い結果となり、他社製品より高効率のエキソソーム濃縮が行われたことが示された。
内容
・Exosome Precipitation Solution
・RNase-free H2O
保存
室温(18~25℃)
用途