製品説明
NucleoSpin cfDNA XSは、血漿、血清から微量の循環DNAを迅速に回収するためのキットである。
血漿中に含まれる循環DNAは、癌、自己免疫疾患、感染症、胎児性の疾患、外傷などの種々の障害により増加することが知られている。循環DNAはフラグメント化され、濃度も低いため、精製が困難とされていた。本製品は、血漿から50 bp以上のフラグメント化された循環DNAを回収するのに適した製品である。従来の製品は使用するカラムのメンブレンサイズが大きく、溶出液量を多く必要としたが、本製品はメンブレンの直径を小さくし溶出液量を少なくすることで、PCRの鋳型に直接使用できる濃度のDNAを回収可能である。
原理 | シリカメンブレン法 |
形状 | XSスピンカラム |
サンプル量 | 240 μl 血漿または血清 (複数回アプライを行うプロトコールもあり) |
回収サイズ | >50 bp |
回収量 | 血漿 240 μlあたり0.025~25 ng |
回収濃度 | 1.2~12,000 pg/μl(サンプルによって異なる) |
溶出液量 | 5~30 μl |
精製時間 | 高感度法:22~27分、迅速法:15~20分 |
2019年12月をもちましてNucleoSpin Plasma XSの製品名称がNucleoSpin cfDNA XSへと変更されました。製品名称以外、キットの性能やコンポーネント、価格、使用回数、操作手順などの変更はございません(製品名変更に伴いカラムの名称もNucleoSpin cfDNA XS Columnへ変更されていますが、カラム自体は同一のものです)。
各製品についてはlot 2001/001以降のlotより製品名称が変更されます。
内容
・NucleoSpin cfDNA XS Columns
・Collection Tubes (2 ml)
・Binding Buffer BB
・Wash Buffer WB
・Elution Buffer
・Proteinase Buffer PB
・Proteinase K(凍結乾燥品)
本製品以外に必要な試薬、機器(主なもの)
・微量遠心機
・1.5 mlマイクロ遠心チューブ
・ヒートブロック(90℃)
保存
室温
操作手順
メンブレンサイズの比較
| MN:本製品 A:A社 |
本製品は、メンブレンの直径を非常に小さく(Xtra Small)し、さらにカラムの形状を独自の漏斗型にすることにより、5(~20)μlの溶出量で効率よく溶出が可能である。その結果、以下の実験にそのまま用いることが可能な高濃度のDNAを得ることができる。
他社製品の場合、20~30μlの溶出量が必要である。
用途
- 血漿、血清サンプルからの循環DNAの精製
- 母体血漿を用いる胎児DNAの分析
- 血漿中の腫瘍マーカーの検出
NucleoSpinはマッハライ・ナーゲル社の登録商標です。